中国国家観光局の統計によると、昨年中国のアウトバンド客は1億2千万人に到達。この先5年でその数は6億人を超えると見込まれている。そのため、海外の観光機関は、中国の観光市場の恩恵にあずかり、さらに多くの中国人観光客を呼び込もうと躍起になっており、中国語や中国文化を学び、対応する政策や対策を打ち出している。人民網が報じた。
中国のエチケットやマナーを学ぶ外国人
中国人観光客が増加の一途をたどっているため、カナダや米国の観光業界では現在、中国の風習を学ぶのがブームになっている。カナダ・アルバータ州の観光局はクラスを設置し、中国の文化やエチケットを教えている。例えば、「高齢の人と乾杯をする時は、コップの高さを相手より低くしなければならない」や「名刺やプレゼント、チップなどを受け取る時は、両手で」、「定価には、『6』や『8』などの数字を含めなければならない」などだ。
米国ロサンゼルスの観光局は、現地の観光業者・機関を対象に、上級の研修クラスを設置している。研修に参加する業者らが認証を得るには、中国語のガイド情報を準備するほか、中国の銀行間決済ネットワーク・銀聯のクレジットカードやデビットカードでの支払いを可能にしたり、中国語を話せるスタッフを雇ったり、微博(ウェイボー)、微信(WeChat)などのSNSのアカウントを設置したりしていなければならない。
中国人観光客好みの観光ルート設置
中国のストーリーを語り、中国の声を伝える革命をテーマにした「紅色観光」(赤色観光)。ロシアは、中国人観光客を対象にした「紅色観光」のルートを設定している。同ルートでは、モスクワ郊外の中国の六大遺跡や歴史的なポイントをめぐることができる。ロシア以外に、ベトナムも、首都ハノイにある独立宣言の聖地・バーディン広場やホー・チ・ミン廟、博物館などを開放しているほか、中国語のガイドブックを準備したり、主幹道路の脇に革命記念碑や彫像を新設したり、入場無料にしたりして、中国人観光客呼び込みを図っている。フランスは、■小平(■は登におおざと)など中国人の学生数百人が留学していた小さな街・モンタルジを積極的にPRしている。ドイツは、周恩来がベルリンを訪問した際に宿泊した場所などを巡る観光商品を積極的に打ち出している。
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