世界のスパコンランキング「TOP500」の最新版が、20日に発表された。中国製マイクロチップを使用したスパコン「神威太湖之光」が「天河2号」に代わり首位に輝いた。ランキング入りした中国製スパコンの数は、史上初めて米国を抜き、国別で最多となった。新華社が伝えた。
スパコン「神威太湖之光」のピーク計算速度は1秒間で12京5400兆回に達し、世界で初めて10京を突破したスパコンになった。持続性能は毎秒9京3000兆回で、天河2号の3倍弱になった。分かりやすく言えば、その1分間の計算能力は、世界の全ての人間が同時にコンピュータを使い32年間連続で計算する分に相当する。
スパコンは科学者が人類の重要問題を解決するため用いるツールだ。気象台の天気予報の精度が改善を続けているが、これはすべてスパコンのおかげだ。北京師範大学地球規模変化・地球系統科学研究院の王蘭寧教授は、「スパコンがなかった時代、雲の観測の精度は緯度・経度単位だった。スパコンができてからは、雲の運動を正確に想定し、観測できるようになった」と話す。
ビル1棟の建設は、周辺環境にどのような影響をおよぼすのだろうか?中国科学院深セン先進技術研究院は国家スパコン無錫センターで、深セン市の汚染物拡散のシミュレーションに取り組んでいる。
同研究院の陳栄亮副研究員は神威太湖之光を使い、人の血流のシミュレーションと分析を行っている。これにより、例えば患者が脳梗塞を起こす危険性を適時かつ効果的に判断できる。
米国製スパコン「ワトソン」はこのほど、ツイッターユーザーの最新投稿(1人当たり2300件)を解読し、言語学分析方法を応用してユーザーの社交的特徴を判断し、その他の数十万さらには数百万のユーザーと比較することで、個性を浮かび上がらせることができると発表した。つまりスパコンは気象予報や建築現場の管理の他に、心を読み、人を計算することができるというわけだ。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年6月21日
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