中国・欧州関係は40年目を迎えた。40年間の急速な発展は、中国の改革開放と欧州統合の多大な成果を生き生きと体現している。現在、中国・EU関係はグローバル化の自然分業から発展戦略の自主的な連結という大きな転換の過程にある。(文:王義桅・同済大学ドイツ研究センター非常勤研究員、中国人民大学EU研究センター長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
いわゆるグローバル化の自然分業とは、世界最大の発展途上国と世界最大の先進国集団が、グローバル化システムの中で形成した互恵・ウィンウィンのパートナーシップを指す。欧州の資金と技術が中国市場と出会った際、中国製品が欧州の消費と出会った際、中国とEUが互いに最も重要な貿易パートナーになるという奇跡が創造された。だがこの過程において、反ダンピング、相殺関税といった紛争も繰り返し生じた。今や、この自然分業モデルはモデルチェンジの試練に直面している。中国とEUの経済成長モデルと産業構造も転換と高度化の過程にあり、中国・EU関係を発展戦略の自主的な連結という新たな段階へと高めなければならない。
ポスト危機時代において、中国とEUは各自の発展戦略を以下の面で自主的に連結する必要がある。
第1に、発展段階の連結。異なる発展段階にある中国とEUの相互補完的協力は、工業化と脱工業化(再工業化)の連結という感動的な楽章を奏でる。ベルギー首脳との会談で李総理は、両国が第三国市場の開拓協力で合意したことに言及した。現在多くの途上国は依然工業化の初期にあり、設備や生産ラインを必要としている。中国はすでに工業化の中期に入っており、コストパフォーマンスの良い優位性のある余剰生産能力を持つ。ベルギーなど先進国はすでに脱工業化の段階にあり、先進技術と先端設備を持つ。三者の協力展開は、途上国のインフラ整備需要に適応するものであるだけでなく、中国製設備の品質向上・高度化の助けにもなり、欧州先進国の輸出を拡大し、世界経済の回復を共同で後押しするうえでもプラスだ。
第2に、発展構想の連結。中国・EUビジネスサミットでの基調講演で、李総理は中国とEUの実務協力の深化、特に国際生産能力協力に言及し、4つの分野で突破口を開くことができると指摘した。インフラ、三者間協力、金融協力、投資自由化水準だ。中国・EU双方は設備製造を重点に、合弁、政府・民間共同出資企業、政府が特別に許可した特定企業による経営などの方法を通じて、三者間協力の面で突破口を開くことができる。このモデルは南北協力の模範となり、国際協力の新たな潮流を先導することが完全に可能だ。