第8回小倉百人一首かるた北京大会(共催:北京鵲橋かるた会、国際交流基金北京日本文化センター、外交学院競技かるた部)が6日、北京日本文化センターで行われた。人民網が伝えた。
いわゆる「かるた」とは、札を意味するポルトガル語の「Carta」を起源とする言葉で、日本独特のカードゲームの1つである。かるたには、様々な種類が存在し、遊び方の種類も多い。伝統的かるたの中でも最も親しまれているのは、「小倉百人一首」の100種の和歌が札に記された「小倉百人一首かるた」だ。ゲームの参加者は、読み手が札の上に書かれている短歌を読むと、それに対応する下句が記された取り札を迅速に取らなければならない。自陣の札を相手より早くなくした方が勝者となる。
同大会は初心者の源平戦(団体戦)と経験者の個人戦の2部門からなる。当日、日本語専攻の大学生や北京在住の日本人留学生および日本語愛好者などを含む約60人が参加した。参加者の多くは若者だが、経験豊かな白髪の高齢者もいた。読み手が短歌の上句を読むと、選手たちは緊張した様子で札を探し始める。経験豊かな人は、読み手がまだ読み終わっていないうちに、対応する下句の札を探し出していた。各部門の試合の合間に、競技かるたのデモンストレーションや関連の歴史講座、かるたの競技規則、歴史の起源についての解説も行われた。
同大会には、かるたの海外普及活動に尽力している塚口井公子氏(全日本かるた協会A級公認読み手)や吉村一希氏(C級初段)が特別ゲストとして招かれた。2人は、「大学に入ってからやり始めた私たちのように、かるた競技は興味さえあれば、年齢に関係なく、皆等しく参加することができる。ただし、この競技は、基礎的な日本語能力が必要なほか、記憶力や集中力、瞬発力が試される。そのため、かるたはカードゲームというだけでなく、頭脳と体力を必要とする競技スポーツでもある。かるたを通して、参加者は日本の礼儀や文化を学ぶことができるほか、日本の伝統的な和歌の美しさを鑑賞できる」という見方を示した。
中日民間友好交流の文化活動として、小倉百人一首かるた北京大会は2008年から始まり、今年で8回目の開催を迎えた。主催者の一つである、北京鵲橋かるた会は、ストーン(吉田)睦美氏(全日本かるた協会A級6段)が立ち上げた団体で、年間を通して北京でかるた競技の説明会やデモンストレーションおよび練習会を開催し、かるたの北京および中国における普及やPRに大きな貢献を果たしている。(編集MZ)
「人民網日本語版」2015年6月9日