米メトロポリタン美術館で「Met Ball」が開幕して以降、海外や中国セレブの「中国」の要素が入った衣装に対する解釈の違いが議論になっているが、レッドカーペットに登場した世界のセレブたちのドレス姿の批評やフォトショップで処理されていない写真が「Met Ball」を中国に広く知らしめることになった。しかし、世界3大博物館の1つであるメトロポリタン美術館が主催する「Met Ball」の今年の真の目的は世界中の観光客に向けて中国の芸術作品を紹介することだ。中国経済網が伝えた。

メトロポリタン美術館の中国館のメインロビーに入ると、竹林をデザインした巨大なオブジェが飾られている。これは、ジャンポール・ゴルチエがプラスチック製の薄い膜を使用して、中国の竹林を再現したものだ。壁には章子怡（チャン・ツィイー）が竹林の中で、袖で太鼓を打ち、舞踏を舞いながら戦う中国映画「LOVERS」（原題：十面埋伏）の戦闘シーンが大きく投射されてリピート再生されており、足を止めて動画に見入り、写真を撮る観光客も少なくなかった。

オールド上海のチャイナドレス展のブースでは、「2046」で使用された有名な音楽が流れている。また、ブース内で放映されている映画「HERO」の戦闘シーンにはまるで流れる水や雲のごとくたゆまず潤いをもたらす中国の古代文化が再現されている。

中国の芸術作品の展示と章子怡の映画は見事に融合し、観光客に中国の要素や中国の芸術をより直感的に体験させる。このように「章子怡の映画の要素」に溢れた展示は、オリエンタルビューティー章子怡の世界への影響力を表している。中国館のアートディレクターを務めた王家衛（ウォン・カーウァイ）監督の中国館全体の構成や映像、音楽の運用にはかなりのこだわりが感じられ、デザインのスタイルにも王家衛監督らしさが容易に見て取れる。（編集MZ）

「人民網日本語版」2015年5月21日