米国のクリスマス商戦の初日である「ブラックフライデー」が、今年は通販業者によって中国にも導入されることになった。アマゾン中国法人は北京時間の28日に「海外ショッピング祭」をうち出し、アリババ(阿里巴巴)もこれに対抗して決済サービス「支付宝」(アリペイ)を通じた海外通販利用者へのキャッシュバックを行うという。「京華時報」が伝えた。
ブラックフライデーは西洋の宗教に基づくもので、もともとは13日の金曜日を指していたが、米国では毎年の「感謝祭」(「11月の第4週の木曜日」の翌日を指すようになり、クリスマスのセールシーズンが始まる日とされるようになった。アマゾン中国は北京時間の28日午前9時からアマゾン海外ショッピング祭をスタートすると発表。中国の消費者がアマゾンの海外通販プラットフォームを利用して、海外の消費者と同じようにブラックフライデーの優遇サービスを受けられ、海外の80万点近い商品のうち4万点以上が50~70%引きになる、という形でクリスマス商戦に参入することになった。
海外業務の拡大に力を入れているアリババもこの機会を見逃さない。支付宝は今月24日から12月1日まで、総額6千万元(1元は約19.2円)のキャッシュバックを行うと発表。中国の消費者はアリババ関連の海外通販プラットフォームの天猫国際、淘宝全球購、一淘海淘などでサービスを受けることができる。
業界関係者は、「(ブラックフライデーは)海外版「ダブル11」(11月11日、ショッピングイベント)とみなされているが、宣伝の勢いも、消費者の認知度も、はたまた店舗の参加数も、ダブル11には遥かに及ばない」と指摘する。それにブラックフライデーとダブル11は時期が近く、中国の消費者の買い物熱がこれほど短期間に2回ものピークを迎えることはあり得ない。ネットショッピングの達人たちにたずねてみたところ、多くの人が「ブラックフライデーで海外通販に手を出すつもりはない」と回答。達人たちは、現在の海外通販はサービスが未熟であり、選択可能な商品、物流配送のペース、返品や交換などで足りない点がたくさんあるということを主な懸念として挙げた。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年11月27日