中国科学技術協会が4日午後に開いた、「原発による煙霧除去」をテーマとする科学者とメディアの交流イベントにおいて、中国工程院院士、中国核工業集団公司科学技術委員会副委員長の葉奇蓁氏は、「中国は現在、国産化水準85%以上の原子炉を毎年6−8基稼動させられる原発設備能力を有している」と語った。葉氏はまた、「煙霧と化学燃料の燃焼の間には高い関連性がある。原発の大々的な発展により現在の環境汚染問題を解決し、原発により煙霧を除去し、青い空と白い雲を共有する」と発言した。人民網が伝えた。
原発設備の国産化について、葉氏は、「かつて中国の鋳造品はすべて輸入品であったが、現在はほぼ国産化されている。中国の加圧水型原子炉には1万5000トン級、1万6500トン級、2万6000トン級があり、最大の鋳造品は400トンに達する。中国のほとんどの鋳造品は、自国でまかなえるようになった。例えば圧力容器、蒸発器、炉内駆動機構、メインポンプ、蒸気タービン、発電機など、これらの設備製造業は、原子炉を毎年6−8基稼動させられる能力を有しており、中国の原発国産化水準を85%以上にすることも十分可能だ」と述べた。
葉氏はさらに、次のように指摘した。
世界の原発発展状況を見ると、世界では現在31カ国が原子炉を建設しており、世界の設備容量の12%、世界の発電量の17%を占めている。原子炉の負荷率は高く、現在は一般的に85−92%で、火力発電所は50−60%ほど、水力発電所はおそらく30%となっている。ゆえに原子力エネルギーが占める比率が高くなっている。2012年の時点で437基の原子炉が稼働しており、設備容量は3億7000万kWに達した。米国には104基、フランスには58基、日本には50基、韓国には23基ある。原発が総発電量に占める比率が世界で最も高いのはフランスで、77.7%に達している。原発が中心で、残りはガス発電、一部の水力発電となっている。韓国は34.6%、ロシアは18%に達しており、米国も20%弱だ。中国大陸部は約2%と最下位で、原発が占める比率を見ると、中国が極端に低いことが分かる。この比率を世界平均水準まで引き上げ、中国のエネルギー構造を変えようとするならば、中国には原発発展の幅広い空間が残されている。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年4月8日