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中国・米国の科学者 サブダクション帯の大地震の法則を解明

 地震予報が困難である原因は、我々の理解不足だ。地震発生の法則を十分に認識していれば、人類は効果的にこの自然災害に対応できる。人民日報が伝えた。

 21世紀に入ってからの10数年間で、地球上ではマグニチュードが8.0を超える大地震が20数回発生した。そのうちの多くは、環太平洋およびインド洋のサブダクション帯で発生した。一部のサブダクション帯で発生した大地震は、海溝付近の海底を10メートルから数十メートル移動させ、大津波を引き起こし、多くの死傷者と財産の損失を招いた。

 地球上で発生した大地震の多くは、サブダクション帯の逆断層運動によるものだが、その法則は調べることが不可能なのだろうか。

 中国科学技術大学地球・空間科学学院「地震・地球内部物理実験室」の姚華建教授と米国の協力者はこのほど、先進的な「圧縮感知」計算法を採用し、21世紀に発生したマグニチュードが最大の、4つのサブダクション帯の逆断層運動による地震(マグニチュードは平均で8.5以上)を系統的に研究した。

 研究者らは分析により、これらの大地震の断裂の過程において放出される周波数の異なるエネルギーが、深度に伴い大きく変化する関係を突き止めた。低周波エネルギーの放出は、主にサブダクション帯のプレートの浅い部分で発生するが、高周波エネルギーの放出は主にその深い部分で発生することが明らかになった。

 この発見にはどのような意義があるのだろうか。姚教授は、「サブダクション帯の大地震による断裂の過程で生じる、周波数の異なるエネルギー放出の位置は、我々が地震による断層の移動量の大小に関する空間分布を理解する上で重要だ。例えば大津波を引き起こす地震は通常、サブダクション帯のプレートの浅い部分で大範囲の断裂・移動を起こし、同時に大量の低周波エネルギーを放出する。そのため同研究は、津波を伴う地震の発生と予警報に対して、積極的な意義を持つ」と説明した。

 同研究成果は3月19日の米国科学アカデミー紀要に掲載された。業界内の専門家は、「同研究はサブダクション帯の大地震の断裂に関する法則を導き出し、地震による断裂のメカニズムを認識する一助となる」と語った。効果的な地震・津波の予警報を行うためには、科学者はさらに研究を進め、そのメカニズムを明らかにする必要がある。(編集YF)

 「人民網日本語版」2013年4月12日

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