北京企業が開発 新SIMカードで電車もドア開錠も
携帯電話のSIMカードは通話を可能にするだけではない。公共交通機関を利用するときも、店で買い物をするときも、セキュリティ対策で施錠された会社のドアを開錠することもできる。北京市内のある企業がこのほど、このような機能を備えたSIMカードの開発に成功した。すでに江蘇省の揚州市や泰州市などで実用化されており、来年上半期には北京市の市民にお目見えする予定という。「京華時報」が伝えた。
このカードを開発した北京握奇数拠系統有限公司の研究機関の責任者によると、同カードは普通の携帯電話用SIMカードと同じ大きさで、携帯のSIMカードスロットに直接差し込むことができる。電話をかけたり、改札でかざして電車に乗れたりするだけでなく、公共交通機関やその他のサービスを利用できる機能が1枚のカードにつまっており、スーパー、商店、薬局などでの買い物にも利用できる。このためこのカードは「オールカード」と呼ばれている。学校で一体型カードとして利用したり、ドアの施錠・開錠カードとして利用することも可能だという。
現在、このカードは北京市の電気通信キャリアと北京市政交通一ソウ通有限公司の支持を得ており、両社はカードを普及させるとしている。すでにそれぞれのネットワークに組み込むためのテスト事業も行われている。
来年上半期には、この新しいSIMカードが中国電信と中国聯通の北京の営業フロアでお披露目される予定だ。両社の利用者は同フロアでカード交換を申請すれば、番号はそのままで新しいカードを利用することができるようになる。(編集KS)
*ソウ:「上」と「下」が上下に組み合わさった字
「人民網日本語版」2012年12月12日