「除染適正化本部」を設置 環境省、手抜き横行を受け
菅義偉官房長官は7日午前の記者会見で、国による東京電力福島第一原発事故の除染作業で「手抜き」が横行している問題について「極めて遺憾だ。しっかりと調査して厳しく対応する」と述べた。環境省は同日午後、井上信治環境副大臣をトップとする「除染適正化推進本部」の初会合を開催。事実関係を調査し、管理を徹底するとともに信頼回復策を検討する。
回収しなければならない枝葉や土などを現場周辺に捨てる「手抜き除染」は朝日新聞の報道で発覚した。適正化推進本部の設置は石原伸晃環境相の指示。政務官や事務次官らがメンバーとなって調査・検討を進める。
まずは元請けのゼネコン各社に対して現場責任者に事実関係を確認するよう要求。「手抜き」が確認されれば、改善を指導していく方針だ。
菅氏は会見で「絶対にあってはならないことだ。まずは環境省で徹底して事実関係の調査、洗い出しをしているので、その報告を受けたい」と説明。さらに、「除染も含めて復興が進んでいない。地元の皆さんの立場に立って早急に対応したい」と語った。
asahi.com 2013年1月7日
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