重慶市大足区宝頂の千手観音修復現場では7日、像の顔に「パック」をほどこし、露出岩の脱塩作業を行って補強や修復のための準備をする作業員の姿が見られた。人民網が伝えた。
塩の結晶は文化財表面の岩石構造を損なう最大の要因の一つで、作業員は純水に多層式の紙を浸して露出した岩に貼り付け、紙が自然に乾燥してから外すという作業を2―3度繰り返し、塩析出物を減少、消失させ、また吸着素材の紙の伝導率の変化を測定し、伝導率が安定するまで行う。大足千手観音像は南宋時代に作られ始めた、彫刻や絵画、金箔が一体となった中国最大の摩崖石刻像で、世界文化遺産の大足石刻の重要な代表的作品であるが、1千年近くの歳月を経て、様々な損傷が見られた。国家石質文化財保護の「プロジェクト第1号」として、千手観音像の修復保護プロジェクトは2011年4月18日に始まり、2015年上半期に完了する予定だ。(編集YH)
「人民網日本語版」2014年5月8日