日本の復興予算1000億円以上が流用 捕鯨にも用いられる
日本政府は3日、東日本大震災の被災者のための「復興予算」のうち、1000億円以上が被災地復興以外に使われていたことを認めた。新華社が伝えた。
日本メディアによると復興予算の一部は被災地から数百キロも離れた場所に支給。ウミガメの観察、チーズやワインの販売促進、アイドルの宣伝、ゆるキャラによるPRなどに用いられていた。
■復興予算の半分以上が流用される
朝日新聞の3日付記事によると、2011年度の復興予算2000億円中、1085億円が被災地以外の38都道府県に支給。これによって雇用された人のうち97%が被災者ではなかった。被災地の宮城県石巻市から約1300キロ離れた九州南部の鹿児島県では、300万円が野生のウミガメの保護に使われ、10人を雇って浜に上がるウミガメを数えたり、観光客にウミガメの邪魔をしないよう呼びかけるなどしていた。雇われた1人は「ウミガメを数えるだけで、安全な場所に卵を移すことは求められていない」と説明し、こうした事業に復興予算が使われるのは本当の被災者に対して不公平であることを率直に認めた。
愛知県では、復興予算が飲食店のガイドブック出版に、隣の三重県ではインターネットや携帯電話の安全な使用を呼びかけるリーフレットの作成に、山口県ではゆるキャラによるPRに、鳥取県ではアイドルのPRに、北海道では現地特産のワインとチーズを主力とする観光PR事業に用いられていた。