東風ホンダ 競争力低下でアキュラを逃す (2)
業界関係者は、アキュラを失った東風ホンダが現在最も反省すべきは、その体系的な競争力の問題だと指摘した。確かに華南市場では日本車の人気が高く、珠江デルタには関連資源が豊富であるため、客観的に見てもアキュラが広汽集団を選択する理由は存在する。しかし東風ホンダの経営に隠されたリスクもまた、アキュラを失った原因の一つになっている。消息筋のスクープによると、東風ホンダのディーラーの多くは、製品の競争力の低下、マーケティング能力の低迷、ディーラーに対する指導と支援の不足といった原因により、赤字に直面し始めているという。
◆販売が低迷、ディーラーが撤退
CR-Vは定価を上回る金額でなければ購入できない「神車」から、値下げ競争により販売台数を維持する車に変わってしまった。華東地区の東風ホンダのディーラーは、「昨年年初、CR-Vは定価に1万元プラスして販売していたが、現在は1万5000元の値下げを行っており、さらには在庫が売りさばけないという事態に陥っている」と語った。データによると、東風ホンダのディーラーは現在、中国全土で約370店に達する。東風ホンダの今年上半期の販売台数は13万9388台で、乗用車市場のシェアは1.9%のみとなった。
東風ホンダのディーラーは、深刻な圧力に直面している。CR-V以外の車種、例えばスピリアやエリシオンは一部のマニア向けの車種で、販売が振るわず元手を損なっている。ある東風ホンダのディーラーは、「CR-Vも今や安売りをしており、少しの利益も得られない。そのため当店は現在、下半期も販売を続けるかについて話し合っている」と明かした。
データによると、東風ホンダの販売台数は現在までに計150万台に達している。昨年年末、上海の永達東風ホンダディーラー店が、販売網からの撤退を決定した。浙江省では今年以来、ディーラーの撤退が相次いでいる。東風ホンダの消息筋は、「東風ホンダもそこから経験を汲み取り、ディーラーの収益状況をより重視するべきだ」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年8月5日