アップルの電子書籍価格つり上げをめぐる裁判始まる (2)
この案件の審理を担当するデニス・コッター裁判官は先月23日に行われた公聴会で、審理に際し、アップルが意識的に電子書籍価格を操作していたことを示す証拠を米国政府が提出することを期待する、と述べた。
カリフォルニア州パサディナにあるパサディナ・シティ・カレッジの学生クローディアさんによると、アップルと出版社が手を結んだ結果、電子書籍の価格が跳ね上がった。これは反論しようのない事実で、アップルがどんなにうまく言いつくろっても無駄だ。消費者にしてみれば、安い商品を買えるのはやはりよいことで、アップルが被告になるのをみたいという。
アマゾンの電子書籍販売量は一時は電子書籍の販売量全体の90%に上り、これこそ本当の独占だといえる。同州ロサンゼルス市にあるアップル・ストアでiPadの品定めをしていたサラリーマンのエドゥアルドさんによると、アマゾンの価格引き下げモデルは一見、消費者の利益になるようにみえるが、実際には電子出版産業の長期的な発展にとってマイナスだという。
あるアナリストの指摘によると、同省がアップルを訴えた目的はアップルに賠償させるためではなく、アップルと出版5社との合意の違法性を裁判所に認定してもらい、アップルが今後同様の合意を結ぶことを禁止してもらうことにある。米国国際貿易委員会(ITC)のデビッド・バルト元政策主管がずばり指摘したところによると、この案件はインターネットの電子商取引(eコマース)のルールをうち立てるものになるという。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年6月5日