「こんなに可愛らしい人参果を買って帰っても、食べるのが惜しくなるに違いない」――。江西省南昌市紅谷灘にある大型スーパーでは最近、青果売り場に買い物客が殺到している。というのも、西遊記に登場する伝説の果物「人参果(注:赤ん坊の形をした架空の果物で、不老長寿の霊薬とされる)」が販売されているからだ。客が次々とこの果物の写真を撮り、「人参果の登場に続き、次は猪八戒がお目見えするのだろうか?」と、からかい気味のコメントを漏らす人もいる。人民網が報じた。
「人参果」は、店内青果売り場の目立つ場所に並べられている。一つずつ贈答用ケースに収められた緑色の果物は、姿かたちが人間にそっくりだ。目、鼻、口、手足をもった「彼ら」は、あぐらをかいて座り、合掌している。その様子は、お坊さんが座禅を組んでいるようで、見た人は思わず笑ってしまう。
この目新しい果物に対する好奇心を抑えられず、多くの市民が売り場に殺到した。携帯電話で写真を撮って微博(ウェイボー)に投稿する人も多い。上方には、「人参果はとてもデリケートな果物です。触れないでください」という注意書きが掲示されている。これに対し、「人参果を地面に落としたら消えてなくなるのですか?」とおどけた質問をする客もいた。
このスーパーのマネージャーは、「人参果は1個30元(約490円)で、数量限定で販売している。多くの人が見に来るが、実際に買う人は少ない」と話した。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年5月15日