海外メディア:「中国、子ども2人は『ぜいたく品』」
22日付香港・南華早報に、「上海の親、計画出産政策の緩和に冷ややかな反応」と題する文章が掲載された。
新政策によって、上海で2人目の子供を持つ資格を得た家庭は40万世帯を上回る。だが、上海の親は別の思惑を抱いていることが、調査の結果明らかになった。
新浪網が上海に住む1200人を対象に実施した調査によると、70%は、「2人目の子どもを持つことは考えていない」と答えた。このうち24%は、「子どもは1人だけと決めている」と明確に意思を表明しており、46%が「多分1人だけで良い」と答えた。
2人目を生むことをためらう主な原因は、「養育費」にある。子ども1人の養育費だけでも家計に重くのしかかっており、多くの家庭にとって、2人目を育てるには家庭の経済力が及ばないのが実情となっている。
大まかな推計によると、上海で、1人の子どもの誕生から大学卒業までにかかる費用は最低でも100万元(約1670万円)という。上海の一般的な家庭では、子どもの幼稚園の保育料が月3千元(約5万円)、英語その他の習い事の月謝が2千元(約3万3千円)かかり、子どもの養育費は、世帯月収の約半分を占めている。
1人目の子どもが男の子だった若年夫婦は、2人目も男だった時のことを心配している。上海市民は、男の子を育てるのにかかる費用は、女の子よりはるかに高くつき、男の子が成長して結婚する時には、新婚夫婦のスイートホームも準備しなければならない。
2人目を生むことで日常生活にのしかかる大きな圧力は、政策を練る側にとってプラスの情報とは言えない。施政者は、計画出産政策の緩和が、急速な人口の高齢化を食い止める一助となることを望んでいる。上海市老齢科学研究センターの研究結果によると、同市に住む60歳以上の高齢者は、2011年から2015年までの間に約100万人増加する見込み。