北京、交通渋滞費を導入

　北京市環境保護局は2日、「北京市クリーン大気行動計画（2013-2017年)重点任務詳細措置」を発表した。これによると、同市は年末までに、エリア・時間帯別の乗用車の通行制限策を実施する。また、市交通委員会と市交通管理局が筆頭となり、他地域ナンバーの車両通行制限の範囲・時間帯の拡大について検討する計画で、2014年の実施を目指す。さらに、市交通委員会と環境保護局が音頭を取り、交通渋滞費の徴収策を制定する。人民網が伝えた。

　2日に発表された「行動計画」は、さまざまな内容をカバーしている。このうち、北京交通渋滞費、エリア・時間帯別の通行制限、VOC（揮発性有機化合物）の排出費徴収などは、市民の高い関心を集めている。

○交通渋滞費を導入

　計画によると、交通委員会と環境保護局が音頭を取り、交通渋滞費の徴収に関する政策が制定される。交通委員会と交通管理局が先頭に立ち、交通渋滞費の電子式料金徴収認識システムを構築する。交通委員会、交通管理局、都市管理法律執行局は、地域別の駐車料金徴収制度の実施に務め、中心部における車両利用率の引き下げをリードする。

○エリア・時間帯による乗用車の通行制限策を年内に実施

　計画によると、北京市は2013年末までに、エリア・時間帯別の乗用車の通行制限策を完備・実施する。市交通委員会と市交通管理局が音頭を取り、他地域ナンバー車両の通行制限エリア・時間帯の拡大について検討し、2014年の実施に向けて尽力する。

○他地域ナンバーの車両、六環路内の走行に「北京乗り入れ許可証」必要

　計画によると、2014年から、北京市ナンバー以外の他地域ナンバーの車両が北京六環路内を走行する際には、「進京証（北京乗り入れ許可証）」を取得しなければならなり。同許可証を長期にわたり所持する必要がある車両は、北京第三段階自動車排気ガス基準以上に達していなければならない。

○他地域ナンバーの車両、ピーク時間帯の遠郊区県・城関鎮への進入禁止

　計画によると、北京市ナンバー以外の他地域ナンバーの車両は、ピーク時間帯に、北京五環路および遠郊区県・城関鎮（県政府所在地）に進入してはならない。2015年末の時点で、長期にわたり北京乗り入れ許可証を所持する必要がある軽自動車は、北京第四段階自動車排気ガス基準以上に達していなければならない。他地域の黄色ナンバープレート車（軽自動車）は、北京市内を走行してはならない。

○「北京VI」排気ガス基準、2016年実施へ

　計画によると、2015年から、北京第四段階排気ガス基準をクリアしていない「非道路ディーゼル動力機械」の北京市内での販売・使用を禁止する。2016年までに、北京第六段階自動車排気ガス基準（北京VI）の実施を目指す。2014年から、市環境保護局と市品質技術監督局のリードのもと、北京独自の第六段階自動車排気ガス基準の制定に着手、2016年の完成・実施に向けて尽力する。

○2014年、VOC（揮発性有機化合物）排出費の徴収を開始

　北京市は年内にVOC排出費関連策を制定し、来年から徴収をスタートさせる。VOCの主な原因は、自動車の排気ガス、吹付塗装、石油化学業、飲食業から出る油煙など。このほか、二酸化硫黄（SO2）及び窒素酸化物（NOx）の排出費基準を年内に調整する。（編集KM）

　「人民網日本語版」2013年9月3日