黒竜江省 水位上昇で複数の堤防が危険な状況に
22日午後11時40分、黒竜江省街津口にある大堤防では水位が堤防天端まであと0.5メートルまで迫り、1998年に起こった大洪水時の最高水位を上回り、1984年以来の最高をマークした。洪水氾濫を防ぐため、武装警察佳木斯分隊の隊員470人が大雨の中、砂袋を積み上げる作業を徹夜で続けた。25日には最高水位が堤防天端高に達すると予想されている。人民日報が報じた。
黒竜江省蘿北県政府によると、22日午前1時40分ごろ、同県肇興鎮柴宝屯の黒竜江堤防が決壊した。決壊幅は約20メートルで、死傷者は出ていない。決壊した主な原因は、長期に及ぶ高水位によって堤防が川の水に浸されたことで、堤防基礎地盤部分の液状化現象が進み、広い範囲で堤防に水が浸み込んで土砂が削り取られ、最終的に決壊したと見られる。
松花江や嫩江肇源の各所では、堤防が危険な状態となっている。現時点で、肇源地域の堤防では43回にわたり堤防の補強を行い、決壊の危険を免れた。肇源県水利部門の専門家は、「今年の増水状況はかなり深刻だ。降雨が継続している上、上流のダムでは貯水調整のため放出量を増やしているため、川の水位はずっと高いままだ。また、肇源堤防の堤体は、砂質土が大半を占めており、水による浸食に弱く、ましてや激流や大波には全く歯が立たず、多くの場所で決壊の危険が生じている」と説明した。
いくつかの水質自動モニタリングポイントも、「半身不随」状態に陥っている。省内にある国家水質自動モニタリングポイント15カ所のうち、正常に作動し続けているのは5カ所だけで、残りは軒並み浸水による停電などで正常に作動しなくなった。黒竜江省はこのため、全省主要流域の断面における水質モニタリングの緊急強化体制を敷いた。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年8月23日