地下鉄駅の案内図、修正29カ所 乗客「デジタル化」提案
駅構内に掲示された周辺地上案内図。多くのバス路線が修正液で塗りつぶされている。(16日、地下鉄10号線西釣魚台駅にて) |
全線開通から半年と経っていない北京地下鉄10号線の西釣魚台駅構内にある案内図は、すでに「修正だらけ」の状態になっている。一番上の透明パネルには、修正液で塗られた跡が29カ所。これらの修正は、駅周辺の市バス情報をアップデートしたものだ。このような「修正図」は、どの地下鉄駅にも多数見受けられる。乗客は、「地下鉄駅の新案内図はデジタル化すべきだ。変わった部分を逐一修正液で塗りつぶすのは、見た目にも悪いだけではなく、非常に分かりづらい」と提案している。北京日報が伝えた。
○「修正図」に乗客から不満殺到
ある地下鉄オタクが、10号線西釣魚台駅構内に掲示されている「修正図」をネット上に公開した。画面には、駅外の阜成路の表示があり、道路の両側は解放軍総医院第一付属病院(304病院)や阜成路30号院などの目立つ建物が表示されている。また、4カ所のバス停留所の位置も示されているが、古いバス路線情報を消すため、その一つひとつが「修正液」で白塗りされている。
ネットユーザからは、「いったい何をしているの?修正するなら、全く新しい図と交換した方がいい」「修正箇所の傍にA4用紙を一枚貼り付け、大きな字で『XX路線は無くなりました』と書けば?」「修正するだけマシだ。一部の誤りは修正されてすらいない」などのコメントが続々と寄せられた。
複数の記者が地下鉄2号線、1号線、5号線、亦荘線、4号線、10号線に分かれて乗った結果、「修正図」が至る所に氾濫していることを発見した。
○修正液での修正は、頻繁な変化に対応するため
このような「修正図」が氾濫しているのは、変化が速すぎて、情報の更新が追いつかないという理由による。例えば、29カ所修正された修正図の場合、10号線第二期が完成して半年も経たない間に、地上のバス路線は4回も変わった。ある地下鉄の駅員は、「構内の案内図を変更するには、一連のプロセスを経る必要がある。駅の内部だけで変更できるものではない。各駅の最新情報を収集し、担当部門がそれらを取りまとめてデザインして、印刷し、最終的に古いものと入れ替えるという一連の作業を経なければならない。新しい案内図が駅に張り出される前に、地上でまた新たな変化が生じることも珍しくはない」と指摘した。
修正液で塗りつぶすことなく、迅速に変化に対応できる方法はないのか?乗客はあれこれと提案を出した。
ネットユーザ「52kjc」さんは、「案内図を豆電球による電光表示板スタイルにするのはどうか。変更すべき情報があれば、ガラス板を開いて、その部分だけ紙を取り換えるようにすれば、経済的にも効率が良い」と提案した。「地下鉄は、計画の初期段階で、都市発展の状況について考慮すべきだ。新路線の駅構内は、全て電子案内版にすべきだった」とある乗客。北京市民の曹氏は、「地下鉄の建設当初に、電子案内版の設置を統一的に計画に組み入れておけば、簡単かつスピーディに情報変更が可能だったはずだ。周囲が変化すれば、リアルタイムで更新し、アップデート情報を掲載できる。初期の建設コストが多少アップするかもしれないが、長い目で見れば、地下鉄の環境を守るだけではなくて、乗客により多くの便宜を図ることができる」とコメントした。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年6月17日