欧州ビザ緩和、じっくり観光するスタイルが人気に
海外旅行の増加にとって最大のボトルネックは常にビザの問題だ。ビザ発給要件の緩和によって海外旅行者数は大幅な増加が見込まれる。ビザ取得の容易な国ほど人気が集まるため、現在広州では1カ国をじっくり旅する観光スタイルが広まっている。広州日報が伝えた。
昨年11月以降、英国、イタリア、ドイツなど欧州各国が中国人へのビザ発給要件を緩和。複雑だった手続きを簡素化し、所要時間を短縮した。今年初めにはロシアが中国人団体観光客にビザを免除した。英国も今夏のビザ申請ピークに向けて様々な関連サービスを打ち出している。フランス、オランダ、スイス、イタリアも団体ビザの書類提出要件を緩和。これまで資産保証として5万元の凍結を必要としていたのを、銀行で固定収入証明を発行してもらうだけで良いようにした。
南湖国旅の担当者によると、欧州1カ国をじっくり旅する観光客は、1カ国のみにお金を落とし、その国の観光業や小売業の発展を大きく後押しするため、現地観光局に歓迎されている。
在広州スペイン総領事館観光のアントニオ参事官によると、昨年同国を訪れた中国人観光客は延べ18万8000人。2010年以降、毎年20%以上のペースで増加しており、2012年には50%も増加した。「スペインを訪れる観光客は現在も欧州の人が中心だが、中国市場の潜在力は非常に大きい」。
1カ国のみをじっくりと旅することで、多面的、立体的な観光体験をし、欧州の人や文化をより深く理解することにもなる。何カ国も急いで回るよりも移動に費やす時間を大幅に減らし、旅程全体をより充実した、快適なものにすることができる。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年5月27日