河南省、大学受験生1千人が合格祈願 非科学的?
「全国大学統一入試」(通称・高考)を6月7、8日に控え、河南省◆河市の受験生約1千人が、学問を司るメグレズ(文曲星)と称される後漢時代(25-220年)の儒学者・許慎(きょしん)を祀る許慎文化園を訪問し、合格を祈願した。中国広播網が報じた。
学校が生徒を連れて合格祈願に訪問していることに関しては、「入試を前に、リラックスする方法の1つで、なんの害もないし、何千年もの伝統を誇る先祖崇拝の1つ」とする声もあれば、「本当に単純でバカみたい」「貴重な試験勉強の時間を無駄に使っている」など反対する声もある。
同文化園には連日、黄色の帯を肩にかけた高校3年生の学生が押し寄せ、花を奉げたり、線香を上げたり、祀られている許慎に身をかがめたりしているほか、自分の願いを込めた黄色の帯を園内の木にくくり、合格を祈願している。
文字学者でもあった許慎は、最古の部首別漢字字典「説文解字」の作者として知られ、「字聖」、「文曲星」と称されている。許慎は、現河南省の出身で、現地は功績を記念するため、許慎の墓がある場所に許慎文化園を作った。
大学入試前後に、多くの受験生や保護者が合格祈願のため、同地を訪れる事に関して、21世紀教育研究院の熊丙奇・副院長は、「今に始まったことではなく、個人の自由。ただ試験を前に生徒らは確かに強いプレッシャーにさらされている。学校が生徒のプレッシャーを和らげるためにできることは祈願に連れて行くことだけではない。心理カウンセラーを設置したり、心のケアを実施したりするなど、科学的な方法を取ることもできるはずだ」との見方を示す。(編集KN)
◆はさんずいへんに累
「人民網日本語版」2013年5月14日