飲酒後日本車を破壊した3人、罪の軽減を願い出=中国
反日感情の高まりから日本車12台を破壊した罪に問われた潘・黄・陸の3被告に対する初公判が27日、広東省珠海市香洲区の人民法院で行われた。3人は法廷で、自分達の犯した行為をしきりに反省し、全面的に罪を認めた。同事件の判決は、近く言い渡される。南方日報が伝えた。
2012年9月16日午後11時から翌17日午前1時ごろ、潘ら3被告は、数人の友人とともに、香洲区金鼎にある焼き肉店で食事をし、酒を飲みながらテレビを見ていた。テレビでは、日本政府による「釣魚島(日本名・尖閣諸島)」購入宣言をきっかけに中国全土で反日デモが展開しているというニュースが流れていた。黄被告は、その場にいた友人たちに、「我々もこれから日本車を破壊しに行こう」と提案したが、その時は誰もが冗談だと思い取り合わなかった。食事を終えた一行は焼き肉店を出て別れ、潘・黄・陸の3被告が残った。3人は、酔っぱらった勢いで、2台に分乗したオートバイを走らせ、日本車が路端に止められているのを見つけた。3人は路上の石を拾って車のガラスを打ち砕き、車体に傷をつけた。その後、自転車で日本車を探して回った。陸被告は相次ぎ8台の日本車を破壊、潘被告と黄被告は、オートバイで香州区金鼎上柵牌坊方面まで行き、付近に停めてあった日系乗用車4台を破壊した。
事件の鑑定を経て、3人によって破壊された日本車12台の損害額は計1万1千元(約16万7千円)あまりに上ることが明らかになった。公判中、3人は自らの犯した犯罪行為に対してしきりに反省の色を浮かべ、全員が罪を全面的に認めた。3人によると、事件の日、「釣魚島」事件によって3人の中に愛国心がメラメラと湧き起こり、お酒をかなり飲んだことも手伝い、気分が非常に高揚し、日本車を破壊することで自分のうっ憤を晴らしたい気持ちが起こったという。事件後3人は、日本車の損害額の一部を償う意思を示し、車の持ち主の許しを得た。そして、法廷では、情状を酌量して罪を減軽してくれるよう願い出た。また、このような過激な行為が、国家の法律に抵触するという認識が無かったとした上で、自分達が破壊した日本車は、持ち主の合法的な財産であり、国家の法律による保護を受けてしかるべきものであると同時に、愛国心は理性的に表現すべきで、決して国の法律に背くような表現方式をとるべきではないことを、今では十分に理解していると訴えた。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年3月29日