新興国の未来は自らの手中にある (2)
とりわけ軽視できないのは、飛躍的経済成長を経験した新興国は社会矛盾の激化というアキレス腱を共通して抱えるということだ。経済成長に伴い分配の不公平性や腐敗が生じ、政府が利益集団に手玉に取られ、経済成長の恩恵が全ての国民に行き渡らなくなることが、途上国・地域が多く抱える問題となっている。こうした状況の中、経済リスクと不景気が拡大し、新興市場に元々存在する多くの社会不安定要素に火がつき、好景気時でも耐えられなかった問題が一段と耐えられなくなることは明らかだ。条件が同様で、一次産品に強く依存する、または宗教・伝統色の濃い国や地域ではリスクがさらに大きくなる。
習近平主席はG20サミットで「各国は長期的観点から、各国の発展を革新し、成長が連動し、利益が融合する世界経済の形成に努力し、開かれた世界経済を断固維持し、発展させ、より緊密な経済パートナーシップを構築し、しかるべき責任を担うべきだ。新興国にとって、国内政治・経済改革と産業構造の最適化の一層の推進は自らの競争力を高め、それ以上に持続的で健全な経済発展の維持にとって重要だ。中国は新興国の重要な代表であり、経済のファンダメンタルズは他の大多数の新興国や先進国より良好であり、近年のマクロ経済の安定的パフォーマンスは世界のほとんどの国よりも優れている。世界的不景気は中国にも少なからぬ困難をもたらしたが、中国は終始揺るがず改革を推進し、市場建設を強化し、社会の生産力と創造力を解き放っているため、中国経済は比較的高い水準の成長速度を維持しており、明るい展望も開けている」と強調した。
李克強総理は中国・ASEAN博覧会開幕式での演説で「各国の直面する困難と挑戦の解決は、結局はやはり発展に頼らなければならない。われわれは同様の理由で、他の新興国も自らのたゆまぬ努力と発展の革新を通じて、苦境を脱し、新たな歴史的チャンスを勝ち取ることができると信じている」と指摘した。
新興国の未来は自らの手中にある。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年9月9日
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