第64回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門の授賞式が現地時間15日、ドイツのベルリンで開催され、 山田洋次監督の「小さいおうち」に出演した女優の黒木華(23)が、日本の歴代受賞者で最年少となる最優秀女優賞(銀熊賞)を獲得した。人気女優・松たか子が主演を務める同作品で、黒木華は貧しいもののやさしく、純粋、かつ我慢強い少女・布宮タキを演じ、抜群の演技力を見せた。
映画「草原の椅子」(2013年)や、舟を編む(13年)、シャニダールの花(13年)などに出演した黒木華は、ブレーク中の女優。米国のジェニファー・リン・コネリーや中国の桂綸鎂、ドイツの新人女優Lea Van Ackenなどを抑えての最優秀女優賞受賞となった。
「小さいおうち」では、昭和初期から次第に戦況が悪化していく中での東京の中流家庭の庶民の生活が描かれており、おだやかな手法で、二・二六事件からの軍部の台頭、南京大虐殺なども引き合いに出されている。黒木華演じるタキは上京し、小説家・小中の家の女中となり、14歳で松たか子演じる平井時子の家に奉公に上がり、戦争による食糧規制を物ともせず、有能な女中として平井家の食卓を彩る。黒木華は、人を魅了する女性像を描き出した。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年2月17日