中国人民銀行(中央銀行)が15日に発表したデータによると、2014年1月の社会融資総量は2兆5800億元で、前月よりは1兆3300億元多く、前年同月よりは399億元多かった。このうち人民元建て貸付は1兆3200億元で、前年同月比2469億元増加した。
これまでの資料によると、単月の社会融資総額2兆5800億元は過去最高額で、人民元建て貸付の増加額1兆3300億元も4年ぶりの記録更新だ。
市場ではこれまで、1月の人民元建て貸付の増加額は1兆1千億元から1兆2千億元の間にとどまるとの見方が広がっていた。融資規模が予測を上回ったことについて、あるアナリストは次のような見方を示す。経済の法則によれば、年初には貸付が急激に伸びるのが一般的で、融資の力強い動きは現在の実体経済の資金需要が依然として安定を維持していることの現れだ。これから人民銀が緩やかな通貨政策をうち出す可能性は大いに低まった。
中国交通銀行金融センターの報告書は、「各商業銀行の年度当初の貸付計画には十分なゆとりがあり、第1四半期(1-3月)に貸付を多く投入することは商業上の利益引き上げに有効であるため、銀行は往々にして1月の貸付投入に力を入れる。また昨年末には貸付の引き締めが強まったため、一部の貸付が今年1月に持ち越されて行われたこともある」と指摘する。
国信証券の鍾正生研究員によると、1月のオンバランスシート・オフバランスシートの資金投入はいずれも予想を上回り、同期の経済の急速な低下はあり得ないことを示している。データの高止まりも人民銀に現在の政策を途中でやめることを難しくさせており、政策が緩和される可能性は高くないという。
あるデータによると、製造業担当者指数(PMI)の公的データと香港上海銀行(HSBC)のデータはいずれも低下しており、これに昨年末に銀行間取引市場で資金不足が再演されたことを考え合わせ、市場では通貨政策の緩和や預金準備率の引き下げへの期待が高まった。