ハリウッド、中国的要素を巧みに利用し中国市場「占領」を狙う
中国映画フォーラムが26日に武漢で開催された。同フォ―ラムに出席した映画専門家は、「ハリウッドは中国的要素を巧みに利用し、新しいクリエイティブ効果と宣伝効力を生み出し、中国的要素を用いて中国市場を『占領』しようとしている」との見方を示した。中新網が伝えた。
解放軍芸術学院副研究員の呂易都氏は、「ここ数年、ハリウッド映画には中国的要素が数多く取り入れられている。例えば『カンフー・パンダ』や『2012』、『ダークナイト』、さらにワーナー製作のボリウッド映画『チャンドニー・チョーク・トゥ・チャイナ』にまで中国的要素が登場しており、中には中国的要素をセールスポイントとして押し出して成功を収めているケースもある」と指摘する。
これに対し、中国映画には中国らしさが不足している。現在製作されている中国映画の中に出てくる中国伝統文化の神話や宗教、哲学、物などはすべてかつてないほど見知らぬ遠い存在として描かれ、その真髄もあまり理解されていない。
上海大学影視芸術学部の金丹元教授は、「中国文化を正確に表現しないことは中国映画発展の障害となる」と語る。金教授は近年中国映画の北米市場の成績が惨憺たるものであることの例として、近年北米で比較的興行成績が良かった馮小剛(フォン・シャオガン)監督の映画「狙った恋の落とし方2」でさえ興行収入約40万米ドル(約3948万円)しか記録していないことを挙げた。また、「刀剣笑(原題)」は5万米ドル(約493万円)で興行収入の最低記録を更新し、「旅の男はつらいよ」(原題:「泰◆」(Lost in Thailand))は北米のゴールデンタイムに上映されたが、映画館の来場者はわずか15人だったことを指摘。
「使い古された題材、見たことあるような物語、すでに海外の観客たちは中国映画に対する信頼をなくしている。日本や韓国、インドは、自国の要素を取り入れて製作されたホラー映画やパニック映画、アクション映画などで、世界市場ですでに経済と文化の輸出を成功させている」と金教授は指摘した。(編集MZ)
◆は国がまえで上に「八」、下に「口」の下線なし
「人民網日本語版」2013年9月27日