宇宙の「花火」を観測する「天関」衛星、軌道上で引き渡し
人民網日本語版 2024年11月01日13:33
「天関」衛星(アインシュタインプローブ衛星)が10月31日、中国科学院国家天文台などの科学ユーザーに正式に引き渡された。衛星が軌道上で取得した科学成果第1弾も同日に発表された。新華社が伝えた。
「天関」は北宋時代の司天監(天文関係の官庁)が1054年に観測・記録した「天関客星」の超新星爆発に由来する。人類史上最も重要な天文事件の一つとして、「中国新星」と呼ばれている。
「天関」衛星首席科学者で、中国科学院国家天文台研究員の袁為民氏は、「我々がこの衛星を天関と命名したことは、中国が超新星爆発の観測・記録の面で長い歴史を持つことを示すとともに、天関衛星が世界の天文学の発展に大きく貢献するとの期待も込められている」と述べた。
袁氏は、「宇宙では大量の激しい爆発現象が生じる。これらの爆発現象はランダムに発生することが多く、予測が困難な上、一瞬の花火のように、短時間内に現れては消えていく。これらの宇宙の『花火』の観測は、ブラックホール、重力波、宇宙進化などの分野における最先端の研究を強力に推進することになる」と続けた。
「天関」衛星は宇宙の一時的なX線源及び爆発天体を発見し、つかの間の宇宙の「花火」を捉えることで、宇宙のより多くの謎を探求するために使用される。同衛星は今年1月に打ち上げられ、7月より通常の科学運用を開始した。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年11月1日
関連記事
- 有人宇宙船「神舟19号」が打ち上げに成功 中国初の「90後」の飛行士を迎えた
- 中国人の月面着陸が2030年までに実現へ 現在全面的に推進中
- 宇宙貨物船「天舟8号」が11月中旬に打ち上げへ 来年3つの飛行ミッションを実施
- 有人宇宙船「神舟19号」乗組員、86件の宇宙科学研究・技術試験を実施へ
- 中国の宇宙科学中長期発展計画が発表 「3ステップ」の目標設定
- 中国、月面用の宇宙服の外観デザインを初公開
- 中国の宇宙ステーション、軌道上で100件以上の科学・応用プロジェクトを実施
- 月探査機「嫦娥6号」、中国航空ショーで初お披露目へ
- 宇宙をより遠くより鮮明に見る! 「中国天眼」コアアレイ試験試作機の建造開始
- 中国、2030年に木星探査へ
このウェブサイトの著作権は人民網にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257 Mail:japan@people.cn
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257 Mail:japan@people.cn