初の再利用可能な回収式技術試験衛星は何をしたか?

人民網日本語版 2024年10月28日09:58

国家航天局は北京市で24日、「実践19号」衛星ペイロード引き渡し式を開催した。これは同衛星プロジェクトの帰還ミッションが無事完了したことを示している。今回引き渡されたペイロードは主に主食作物、商品作物、微生物宇宙育種ペイロード、宇宙技術試験ペイロードなどの20種類に大別される。新華社が伝えた。

9月27日に打ち上げられ、10月11日に回収に成功した実践19号は中国初の再利用可能な回収式技術試験衛星として、宇宙に行くことがもちろん、地上に降りることもでき、孫悟空のように空と地上の間を繰り返し移動することもできる。

中国の東風着陸場で11日午前10時39分、初の再利用可能な回収式技術試験衛星「実践19号」が回収された。撮影・王衡

中国の東風着陸場で11日午前10時39分、初の再利用可能な回収式技術試験衛星「実践19号」が回収された。撮影・王衡

宇宙に行き宇宙から帰還する旅において、同衛星は次世代回収式宇宙試験プラットフォームの「育種期間が短く、搭載効率が高い」という優位性を十分に発揮し、1000近くの遺伝資源の宇宙育種試験を順調に完了した。中国の遺伝資源イノベーションに重要な技術的サポートを提供し、国産の部品や原材料などの貴重な軌道上検証チャンスを提供し、中国の宇宙技術の独自イノベーションと持続可能な開発の基礎を固めた。

衛星はまた、タイやパキスタンなどの国の遺伝資源と複数の科学試験ペイロードを搭載し、国際宇宙協力の新たなエコシステムの構築と、世界の科学技術イノベーションの推進に重要な貢献を成し遂げた。

同衛星は新技術の試験の面では、微小重力水素製造技術、低周波磁気通信技術、ガス充填密閉コックピット技術、無線電力伝送技術、空気力学的パラメータ測定技術、耐熱傾斜機能材料、低膨張係数構造などの新技術の試験を軌道上で行った。

同衛星は宇宙科学実験の面では、合金融体の拡散挙動研究、非晶合金構造及び表面原子動力学、炭素ナノ材料及び部品、固体触媒材料、口腔医学材料研究、キラル医薬品研究、微生物薬品製造の分子メカニズム研究などの宇宙科学実験ペイロードを搭載した。

独自開発部品の面では、DSPデジタル信号プロセッサ、超高速光通信プロセッサ、高信頼性デュアルコアプロセッサなどの27種の国産部品を搭載した。

同衛星はペイロードを搭載し宇宙と地球の間をスムーズに移動し、高品質試験サービスを提供できる宇宙試験プラットフォームだ。宇宙科学実験、宇宙新技術検証及び宇宙育種、宇宙製薬、宇宙材料製造などの分野で広く活用でき、応用と協力の見通しが非常に明るい。(編集YF)

「人民網日本語版」2024年10月28日

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