溺れた子供3人を助け、亡くなった男性が経営していた火鍋レストランに客が殺到

人民網日本語版 2024年08月27日15:52

北京には、羊の背骨を煮込んだ火鍋料理の「羊蝎子」のレストランが100軒以上あるが、西二旗にあるレストラン「亮健容天老北京羊蝎子火鍋」には最近、客が殺到している。

多くの客が「何時間並んでもいいから、絶対に中に入りたい」と口を揃える理由は、「ここは英雄のレストランだから」だ。

このレストランのオーナーだった栾留偉さん(41)は8月10日、娘を連れて河北省固安県エリアの永定河に遊びに行っていた。その際、溺れていた子供3人を助けた後、一緒に溺れていた大人を助けるため、再び水の中に入っていったが、体力尽きて、そのまま帰らぬ人となってしまった。21日、栾さんは故郷の山東省泰安市寧陽県にある烈士陵園に埋葬され、「新時代の寧陽の模範」」という称号を授与された。

溺れた子供3人を助けた後、亡くなった栾留偉さん(写真提供・中央テレビニュース)。

溺れた子供3人を助けた後、亡くなった栾留偉さん(写真提供・中央テレビニュース)。

「英雄」のレストランに客が殺到

栾さんが子供を助けた後、亡くなったというニュースはネット上で拡散され、生前経営していた火鍋レストランには客が殺到し、100平方メートルほどの店内は常に満席になっている。忙しそうに働く店員は、話をする暇すらなく、「すみません。満席です」と言うのがやっとという状態だ。

北京の亦荘に住む男性・馬さんは取材に対し、「最近、ショート動画で栾さんのことを知り、友達と一緒に車で1時間以上かけてきた」と話すと、友人は「英雄は私たちがリスペクトすべき存在。ほとんどの人は、火鍋を食べるためではなく、敬意を表すために来ている」とした。

またデリバリープラットホームでは、このレストランで注文する際、配達員への「配送指示」に「火鍋レストランに現金200元(1元は約20.2円)を渡してほしい」と書き込む客もいたという。

周辺の住民は取材に対して、「この火鍋レストランは今年4月ごろにオープンした。開業以来、客の入りもよかった。オーナーの栾さんはいつもニコニコしていて、客にとても親切に対応していた。食材もとても新鮮。オーナーが子供たちを助けて亡くなってしまったことを知り、皆とても心を動かされた」とした。(編集KN)

「人民網日本語版」2024年8月27日

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