1087日間で1万3000キロ走って「オリンピック出場」の夢叶えた四川省の男性
1087日間で1万3023キロを走った四川省成都市の男性・陳志剛さん(37)は、パリ五輪で開催されるマラソンレース「Marathon pour Tous」の出場権を獲得した。
公園で走る陳志剛さん(撮影・瀋伯韓)。
一般市民もパリ五輪に参加できるのかと不思議に思う人も多いかもしれない。実は、パリ五輪では史上初めて一般参加が可能な「Marathon pour Tous」が設けられ、市民ランナーがオリンピックマラソンと同じコースを走ることができる。
「Marathon pour Tous」の参加ランナー募集が始まると、世界の80万人以上がエントリー。最終的にその中から約4万人が参加資格を獲得した。陳さんもまたそのうちの1人というわけだ。
四川省徳陽市で1987年に生まれ、今はある企業でインストラクターを務めている陳さんは、「マラソンが好きになったのは、走り終わるとスカッとした爽快感が味わえるから」と話し、ハードな仕事を終えた後に走ることが多く、それが彼にとって仕事によるストレスを緩和するための「良薬」になっているのだという。
団地内の階段を上ってトレーニングする陳志剛さん(撮影・瀋伯韓)。
「オリンピック出場」のために約3年間毎日10キロ以上走る
パリ五輪組織委員会が2020年に「Marathon pour Tous」を設けるというニュースを知った陳さんは、「オリンピックで走る」ことを心に決めたのだという。
参加希望者は、ウェブサイト、または大会専用のアプリに登録し、ジョギングやサイクリング、水泳などをしてポイントを貯める。例えば、1キロ走ると10ポイント加算されるという具合だ。10万ポイントを貯めると、マラソンの出場権を得るための抽選に参加することができる。
妻の羅丹丹さん(写真左)に励まされながら成都天府緑道を走る陳さん(写真右、撮影・瀋伯韓)。
目標を達成するため、陳さんは、成都市内を移動する際、20キロ以内の範囲内ならどこにでも走っていくという、他の人から見ると「ストイックすぎる」ライフスタイルを送り始めた。そして、2020年9月1日から1087日間、毎日少なくとも10キロは走るという日々を送った。大晦日や新年も休むことなく走ったといい、最終的に陳さんの走行距離は合計で13023.3キロという、驚く数字となった。そんな陳さんの努力が報われ、2023年8月23日に、抽選に見事当選した。
「オリンピック出場」が決まるまでの過程について、陳さんは、「このイベントでは、ポイントを貯める方法はたくさんあるため、速く走る必要はなく、ものすごく長い距離を走らないといけないわけでもない。僕たちのような一般人が運動を継続し、それが好きになるように、『ポイント』が背中を押してくれるシステムにしてくれているのだと思う」とした。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年7月25日
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