インターネットを活用した副業で自分の持ち味活かす中国の若者たち

人民網日本語版 2024年05月11日10:50

湖北省武漢市から少し離れた郊外には、子持ちの専業主婦を中心に雇用している縫製工場があり、地元では親しみを込めて「子持ちママの工場」と呼ばれている。倉庫の管理からオンラインカスタマーサービス、工場の作業員からパートタイマーまで、工場のスタッフのほとんどが35歳前後の女性となっている。人民網が報じた。

向京艶さんが立ち上げたこの工場は、学校制服の市場に、質の高い商品を提供する仕入先という選択肢を提供しているほか、地元の子持ちの専業主婦たちの仕事探しや働きに出るのが難しいといった問題を解決し、こうした女性たちにフレキシブルな働き方ができる条件を整えている。

新学期が近づくと、中国国内ECを活用するこの工場は、学校制服の生産繁忙期を迎え、その商品は中国全土で販売されるほか、日本やシンガポールなどの国にも輸出されている。年間売上高は3000万元(1元は約21.5円)に達し、工場で働く女性は安定した収入を得ることができている。

「インターネット+業界」が、数多くの業界にエンパワーメントし、雇用の安定や促進という面で発揮する効果が日に日に際立つようになっている。こうした「プラットフォーム経済」は、その融合性と創造性、機動性という特徴を活かし、質の高い雇用と起業の新たなルートを提供し、その境界を押し広げている。

大手ECやプラットフォームが急成長する中、ネットショップマネージャーやライブコマースパーソナリティー、個人メディアブロガー、コミュニティ代理購入、ECモデル、宅配便配達員など、時間の融通が利き、フレキシブルな仕事が続々と誕生し、それに伴い、たくさんの新型職業も登場し、起業の機会も広がっている。デジタル経済を活用して、多くの労働者は、多種多様で、フレキシブルな仕事の機会を得ている。

最近、多くの「95後(1995年生まれ)」や「00後(2000年以降生まれ)」の若者が、卸売・仕入系のECプラットフォームを利用し、自分の個人メディアプラットフォーム上の「ミニショーウィンドウ」に並べる商品を物色し、値段交渉を行っている。貿易業界の専門用語において、こうした一度に購入する量は少ないものの、頻繁に購入するユーザーは「副業・プチ起業する若者」と呼ばれている。こうした若者たちは、日常生活において、ネット上で人気のブロガーや「購買意欲を植える達人」、共同購入のリーダーという、多くの人にとってより馴染みのある「肩書」がある。

誰もがブロガーとなり、誰もが個人メディアとなれる現在、「新個人経済」時代が到来し、アイデアに富む人なら誰でもインターネットを通して、「プチ起業」や副業ができる時代となっている。日中は会社で働く従業員や子供の世話をする専業主婦たちが、夜になると、「店長」や「オーナー」になり、起業系ブロガーやライブコマースの達人、コミュニティの代理購入者として活躍しているかもしれない。インターネットがイノベーションや起業する人々に、才能を発揮し、アイデアをぶつけ合い、交流や協力をする大きな舞台を提供し、起業を夢見て、イノベーション創出に果敢に挑む多くの人々が、奮闘して様々なことを成し遂げている。(編集KN)

「人民網日本語版」2024年5月11日

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