調査を受けた中国若者の9割近く「本を読むのが好き」
中国青年報・中青在線の微信(WeChat)公式アカウント「中青校媒」はこのほど、大学生を主な対象として読書に関する調査を行い、大学105校の在校生・卒業生1611人から有効な回答を得た。その結果によると、回答者の9割近くが「本を読むのが好き」と答え、「過去1年間に本を5冊以上読んだ」は約6割に上り、そのうち「11冊以上読んだ」は22.2%だった。
大学生の読書は多様 読書を通じた交流の習慣も
北京理工大学の李芃坤さんは劉慈欣のSF小説をこよなく愛する理系男子だが、実は読書に関しては「雑食系」だ。SFはもとより、人物伝、科学の名作、政治・軍事に関する本など、興味を感じれば何でも手に取るという。「自分は内容を重視しており、内容さえ良ければ何でも読む。興味を感じてもっと読みたいと思ったら読み続ける」と李さん。
同調査によると、回答者の77.0%が「小説などの読み物を読むのが大好き」と答え、42.6%が「文学の名作をよく読む」、33.8%が「漫画や絵本、心理学、人物伝、生活・実用書、歴史の本などを広く読む」とした。
同調査によると、回答した大学生の半数近くが、読書で感じたことについて人と交流する習慣をもつという。華中科技大学の李文雨さんも読書がもっと楽しくなるために「読書友達を見つける」という方法にたどり着いた。李さんは友達とお互いに課題を出し合う形で、同じ本を一緒に読んでいる。李さんは、「たとえば今日一緒にある章まで読んだとして、それから質問を3つ考えて相手に答えを聞く。前にサスペンス小説を一緒に読んだ時は、善玉は誰で悪玉は誰かを一緒に予想したり、その後のストーリーを予想したりして、交流してみたらすごく面白かった」と語る。
生活に溶け込むデジタル化した読書スタイル よりよい読書体験を求める大学生
同調査では、回答者の53.8%が「紙の本が好き」と答え、「電子ブックが好き」は41.8%、「オーディオブックが好き」は4.3%だった。
「ネット原住民」の典型例としての北京航空航天大学の于子然さんはオーディオブックが大好きで、「他のことをしながら聞けるため、オーディオブックは自分に寄り添ってくれるように感じる」と説明した。環球時報研究院が制作に関わって発表した「Z世代デジタル読書報告」によると、オーディオブックは若者の読書体験を広げる1つのスタイルとなり、2023年にはZ世代の1日あたりオーディオブック聴取時間は115分にも達した。Z世代の聴取時間上位5都市は、上海、成都、広州、重慶、深センだった。
前出の李文雨さんは、「ネットには書籍と動画が融合した新しいスタイルも登場した。読書コンテンツを作る発信者が数多くいて、本の内容を簡単に説明し、自分が読んだ時に考えたことを視聴者と共有する。動画コンテンツを見るたびに、このような内容があれば、大学生は興味を感じて、その本を読むきっかけになるかもしれない」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2024年4月30日
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