内蒙古(内モンゴル)自治区呼倫貝爾(フルンボイル)市阿栄(アロン)旗向陽峪鎮孤山屯村に住む于慶柱さん(68)は、2018年から現在まで、村民にボランティアで宅配物を届けている。これまで届けた宅配物の数は合わせて10万個以上となっており、村民たちは于さんのことを親しみを込めて「宅配おじいちゃん」と呼んでいる。新華社が報じた。
于さんは、「孤山屯村には宅配便営業所がないので、村民は宅配便を送ったり、受け取ったりするのに約10キロ離れたコミュニティにある営業所にまで行かなければならない。村の高齢者にとってはとても大変なこと。自分にできることをして、村民の助けになればと思い、村の宅配物を営業所から村にある売店にまで運ぶようになった。そうすることで村を出なくても売店で宅配物を受け取ることができる」と説明する。
それだけでなく、于さんは買い物を代行したり、体の不自由な高齢者の家まで宅配物を届けたりするなど、進んで村民の手助けをしている。村民の仇国中さんは、「ここ数年、于さんがずっとボランティアで宅配物を届けてくれるので、村民はとても助かっている。心がほっこりする。とても感謝している」と話す。
于さんはポリオが原因で、安定した収入がなく、苦しい暮らしを送っていた。孤山屯村はそんな于さんを「五保世帯(食事、衣類、住宅、医療、葬儀が保障される貧困世帯)」に認定したほか、于さんが村の「幸福院」で暮らせるようにするなど、支援を積極的に行ってきた。于さんは、「村のサポートに心から感謝している。ボランティアとして宅配物を配達することで、村に貢献し、さらに多くの人に『ぬくもり』を届けたい」としている。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年5月17日