12月7日午前、日用雑貨卸売市場の義烏国際商貿城で、張吉英さんは安徽省からの顧客に対応していた。最近は、同省からの顧客が大きく増加したという。
中伊寧波エコパークにある高級車ブランドの領克汽車(リンク・アンド・コー)の余姚工場では、各製造ラインがフル稼働していた。今年の海外からの注文は来年2月までいっぱいだという。
重慶市では、建設現場も「にぎやか」になり、出勤再開した作業員が工期と生産計画に間に合わせようと全力で作業を進め、作業用車両が走り回っていた。
寧夏回族自治区銀川市では12月11日、太陽光発電新材料産業パーク、デジタルスマート物流プラットフォームなど90件の重点産業プロジェクトへの調印が集中的に行なわれ、契約額は503億3千万元(1元は約19.0円)に達した。
新型コロナ感染症対策が調整・最適化されるのに伴って、12月になると、各地が経済安定と発展促進に全面的に力を入れるようになり、企業活動・生産活動・市場活動の再開を推進し、今年の「良い締めくくり」と来年の「好調なスタート」を確保しようとしている。人の流れと商業貿易活動が徐々に回復した。12月になると、全国の鉄道と民用航空では乗客の流れに回復傾向が見られた。12月11-14日には、中国鉄路上海局集団公司が輸送した旅客は1日あたり延べ100万人を突破し、乗客の流れが徐々に回復している。中国東方航空のデータでは、12月12日の旅客輸送量は延べ14万人に迫り、月初めに比べて140%近く増加した。
こうした「流れ」は中国国内にとどまらない。現在、江蘇、浙江、四川、広東、福建、山東、吉林など全国の複数の省・市で「海外出張」の動きが続いている。最近は対外貿易の盛んな浙江がチャーター機、乗り合い便、定期便などを利用して、企業1万社の関係者を海外に送り出し、現地での経済貿易活動に参加するようにした。江蘇でも11月中旬に蘇州市商務局が日本へのチャーター便サービスを企画・実施し、10億元を超える新規注文の獲得につながった。
感染症対策が徐々に最適化するにつれ、企業活動再開から「ラストスパート」の段階に移り、各地の工場や企業は感染症対策をしっかり行なった上で、納期に間に合わせようと全力で生産を進めている。
現在、領克汽車の余姚工場では大きく作業ペースを速め、注文を受けた車両を予定通り引き渡せるよう、現場は連日10時間にわたりフル稼働の状態だ。
2022年の終わりが近づいてきた。注文を受けた工場では、生産の「早送りボタン」が押された。
工場長の曽利富さんは、「第4四半期(10-12月)以降、注文が爆発的に増加した。今では来年4月の生産分まで注文がいっぱいだ。常態化した感染症対策をしっかり行ない、生産ラインが正常に稼働するようにするため、当工場では感染症対策の措置を厳格に実施しており、感染症対策チームを立ち上げ、各種対策措置を全力で実施している」と話した。
また曽さんは、「これからも、当工場は全力で生産に取り組み、今年の目標を達成するためにスパートを掛け、売上高が前年比で40%前後増加することを目指す」と話した。
2022年の終わりが近づき、中央政府から地方政府まで一連の政策措置を集中的に打ち出し、経済の回復・振興ペースを加速させ、信頼感をしっかり固めて、締めくくりを飾ろうとしている。
今年、中国では過去最大規模の付加価値税控除留保額の還付政策が実施され、これまでにない力の入れ具合で、総規模は約2兆4千億元に達した。通年で新たな減税・費用削減と税の還付、税金・費用の納付期間延長の金額は4兆元を超える見込みで、こうした資金によって、企業の困難解消と発展をサポートする。1-11月の企業への平均貸出金利は4.2%で、2019年に比べて110ベーシスポイント低下し、統計を取り始めてからの最低を記録し、実体経済の発展を力強く下支えした。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年12月23日