浙江省師範大学国際処と辺疆研究院はこのほど、留学生が新疆維吾爾(ウイグル)自治区を訪問するイベント「感知中国」を共同で企画し、19ヶ国から来た留学生20人が同自治区の都市や農村、企業、博物館、芸術劇院、バザールなどに足を運んだ。中国新聞網が報じた。
「中国新疆民族楽器村」で楽器スタジオを見学する浙江師範大学の留学生たち(写真提供・浙江師範大学)。
烏魯木斉(ウルムチ)で、留学生訪問団は鉄建重工新疆有限公司を見学した。同社は現在、掘削機や特殊設備、ハイエンド農業機械からなる3大シリーズ製品を全面的に開発している。うち、最先端の数値制御オペレーティングシステムや最先端の巨大な綿花収穫機が、留学生にとって最も印象深かったようだ。綿花収穫機の作業効率は1300人分の作業量に相当するという。
綿花収穫機と記念写真を撮影する留学生ら。(画像は浙江師範大学が提供)
チュニジア人留学生のSELMI NEDRAさんは、「新疆は立ち遅れた地域だと思っていたが、実際に来てみると、ハイテク製造業がたくさんあり、とてもびっくりした。西洋メディアが報道しているいわゆる『強制労働』というのは、現地に来てみたら事実ではなく、常識的にも間違っていた」と話した。
新疆芸術劇院でダンサーからダンスを学ぶ留学生たち(写真提供・浙江師範大学)。
新疆芸術劇院に到着すると、留学生たちは巨大でスケールの大きな風格ある建物に惹きつけられていた。そこで、木卡姆(ムカム)芸術団のパフォーマンスを鑑賞したタンザニア人留学生TEWELE AYUBUさんは、「素晴らしい!撮った写真を微信(WeChat)のモーメンツに投稿したら、世界各地の友人が『いいね!』を押してくれた。後で、ショート動画を作ってみんなにシェアしたい」と話していた。
劇院の前で記念写真を撮影する留学生訪問団(写真提供・浙江師範大学)。
カシュガル市に着くと、訪問団はまず「中国新疆民族楽器村」と呼ばれる吾庫薩克(オグサク)鎮托万克吾庫薩克村を訪ねた。同村が属する疏附(ソフ)県はかつて国家級貧困県だった。しかし、伝統楽器を制作する生産拠点を立ち上げたことで、現地の人々は貧困から完全に脱却したほか、ウイグル族の伝統的な楽器が受け継がれ、新たな輝きを放つようになっている。
新疆国際大バザールの前で記念写真を撮影する留学生たち(写真提供・浙江師範大学)。
アルジェリア人留学生YOUNES CHEBINIさんは、「新疆の楽器はアルジェリアの楽器と似ているけどちょっと違う。僕はバイオリンが弾けるので、新疆の楽器もとっつきやすい。音楽というのは文化の一つの言語で、世界のさまざまな地域や民族の文明を結んでくれる」と話した。
民族ダンスを踊る留学生たち(写真提供・浙江師範大学)。
伽師(ファイザバード)県の安全な飲料水確保プロジェクトを見学する留学生(写真提供・浙江師範大学)。
ファイザバード県で、留学生たちは安全な飲料水確保プロジェクトを見学した。同県は長年深刻な水不足に悩まされ、1990年代以前は水道どころか、井戸もなかった。そして、地下水からは基準を超過した硫酸塩やフッ化物が検出されることが多かった。2019年2月、同県は安全な飲料水確保プロジェクトをスタートし、そして2020年6月に正式に通水し、水質の基準超過や安全な飲料水不足という問題を完全に解決した。
鉄建重工新疆有限公司を見学する留学生たち(写真提供・浙江師範大学)。
見学した留学生たちは、「中国政府は自国民を本当に大切にしている。辺鄙な地域であっても、具体的な行動を起こし、人々を悩ます問題を解決している」と語っていた。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年7月14日