例年のECの大型ショッピングイベントのプレセールが大いに盛り上がっていたのと異なり、6月18日に行なわれる年に一度のショッピングイベント「618」の今年の様子は例年よりも静かだ。多くのネットユーザーは、SNSで好きなものの情報を共有したり、ショッピングリストを公開したりすることに徐々に興味を失っている。
データシェアリングプラットホームの百度指数によると、過去30日間近くに「618」に関連した内容の検索件数が前月比418%増加し、「00後(2000年代生まれ)」の検索件数が25%を占めた。
数社の大手ECプラットフォームのビッグデータを見てわかるのは、スマート家電、グリーン・低炭素型消費、軽量トレーニングマシン、キャンプ関連製品の伸びが急速で、予防的健康行動などの分野の製品・サービスの人気が非常に高いことだ。分析によれば、こうした新しい消費の力が徐々に顕在化して、消費市場の回復好転をもたらす重要な力になっているという。
天猫(Tmall)新生活研究所がこのほど発表した最新の報告書「2022年天猫の618の新消費トレンド」によれば、若者が暮らしの中の特別感や洗練性をますます重視するようになり、食洗機、スマート便座、ゲーミングチェアが多くの家庭で「御三家」になったという。
蘇寧易購のデータによると、「618」が最初の盛り上がりを迎えた頃、添可(TINECO)や雲鯨(NARWAL)などの掃除ロボットの売り上げが前年同期比606%、425%とそれぞれ増加し、料理ロボットの売り上げが57%増加し、スマート昇降デスクの売り上げも5倍増加した。報告書「百度×京東618消費トレンドインサイト報告」は、京東プラットフォームでは618セール期間中、自動的に掃除をする掃除ロボットの取引額が同500%増、食洗機は同115%増、衣類乾燥機は同310%増だったと伝えた。
京東の「618」ではヘルスケアサービスと栄養補助・サプリメント製品がよく売れている。中でも遺伝子検査キットの取引額が同5倍増加し、重大疾病の早期スクリーニング検査の取引額が同56倍増加し、ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン関連の取引額は同9倍増加し、健康機能性飲料関連の取引額は同272%増加し、プロバイオティクス関連の取引額は同117%増加した。
同報告によれば、過去30日間に「低炭素の生活」に関連した検索のニーズが同61%増加し、「環境保護教育」関連のコンテンツの検索も同72%増加した。蘇寧易購のオンラインプラットフォームでは、新たな一級レベル性能のエアコン、冷蔵庫、冷凍庫の売上増加率がそれぞれ68%、74%、159%に達した。蘇寧の実店舗では買い換えニーズのある人が同56%増加した。
中国社会科学院財経戦略研究院の李勇堅研究員は、「消費市場には今、質的な変化が起きており、全体として見ると、衣食のニーズを満たすための消費から、より快適で、発展型で、享受型の消費へとモデル転換しつつあり、消費者は個性、品質、健康、美しさなどに関わる製品により注目するようになった」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年6月17日