「いつもの上海よ、早く戻って。一緒にバンドへ行き、一緒に働こう」。
「上海よ上海、私達はいるから。もう迷わずに、早く戻って」。
上海のミュージシャン数人が日本人歌手の中孝介のデビュー曲「それぞれに」の替え歌カバー曲「阿拉想儂」を作り、新型コロナウイルス感染拡大が続く上海の人々にエールを送っている。中孝介はその動画を見て、「本当にうれしく思っている」と感慨深く語り、日本から映像で上海を応援するメッセージを送った。
上海語の「阿拉想儂」とは、「早く会いたい」という意味で、ほとんどが上海語の歌詞となっている。ミュージシャンの螞蟻さんは、「日本語と上海語の発音は似ているところがあるので、上海語のほうが歌いやすく、より自然に上海の人々の感情を表現することができる」と説明している。
「遊ぼうと友達が誘い、早く帰れと祖母が言う」。そんな歌詞を書いたのは、上海で生まれ育ったChrisさんで、「歌詞の内容は全て自分が経験したこと。故郷である上海がこんなに厳しい状況に陥っている今、上海語で自分の気持ちを伝え、ここで暮らす人々に向かって歌いたいと考えた」と語る。
日本人エレクトロニック・ミュージシャンのRyojiさんは2年前に上海で暮らしたことがあり、「その頃は、毎週のように遊んだり、一緒に曲を作っていた友達が、この状況の中でカバー曲を作るということで、上海語で参加することになった」と語る。
中孝介さんは、「2006年3月に日本でデビューし、すぐに中国に行く機会をもらい、初めて行った中国の街が上海だった」と上海に対する特別な思いを語り、その時に歌った「それぞれに」で上海を応援できて、「本当にうれしい。大変なことが起こっているが、皆さんと共に音楽を通して、支え合っていきたい」とエールを送った。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年5月5日