離婚冷静期実施から1年後となる2021年の中国における離婚件数が43%減

人民網日本語版 2022年03月21日16:48

中国民政部(省)が最近発表した統計季報の統計によると、2021年に離婚が成立した夫婦は213万9000組と、2020年の373万3000組と比べて約43%減となった。第一財経が報じた。

婚姻届と異なり、中国では離婚するための手続きには、民政当局に離婚届を提出する方法と、裁判所の判決や調停離婚を通して離婚する2通りの方法がある。上記の統計は民政統計に提出された離婚届の数で、離婚件数の主体だ。

人口専門家で、広東省人口発展研究院の院長を務める董玉整教授は、離婚件数の減少にはさまざまな原因が関係しており、そのうちのカギとなる要素は「離婚冷静期制度」の実施であると分析している。

2021年1月1日から施行されている「中華人民共和国民法典」離婚冷静期制度を徹底して実行するために、民政部は婚姻をめぐる手続きの流れを調整し、離婚手続きに「離婚冷静期」を追加した。具体的には、離婚を希望する夫婦は離婚届を提出した後、30日の間に夫婦ともに再び婚姻登録機関を訪れて「離婚証」の発行を申請しなければならず、一緒に申請を行わなかった場合は、自動的に離婚手続きが取り消される。

董教授は、「以前は、衝動的に離婚する夫婦もいた。頭に血が上ると衝動的に離婚したくなるからだ。離婚冷静期はそのような夫婦にとって、気持ちを落ち着けて、理性的な思考を取り戻して、衝動的に行動するのを避けるための、冷静になれる時間となる。離婚冷静期制度の実践は、そのような夫婦が、冷静になり、考え直し、反省し、仲直りする機会となり、衝動的な離婚が減少していることを証明している」と、離婚冷静期制度には積極的な意義があると分析している。

離婚冷静期制度以外の離婚件数減少の原因について、董教授は、「結婚適齢期の人が減少しているのも重要な要素。統計によると、2021年、出産可能な15‐49歳の女性の数が、前年比で約500万人減少した。うち、21‐35歳の女性は約300万人減少した。それに加えて、少しずつ晩婚化し、結婚する人が年々減少している。その他、新型コロナウイルス感染症拡大が、人々の現実の生活や婚姻に対する見方にも影響を与えている」との見方を示す。

省別で見ると、河南省や四川省、広東省、江蘇省、山東省、安徽省、河北省など10省で離婚件数が10万件を超えた。うち、中国で戸籍人口が最多の河南省は15万2000件で最多だった。以下、四川省14万7000件、広東省14万5000件と続いた。各地の婚姻件数や離婚件数は、人口総量、特に戸籍人口総量と密接な関係がある。例えば、河南省は戸籍人口が最多であるため、婚姻件数や離婚件数も中国で最多となっている。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年3月21日

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