世界的なモニタリング・データ分析企業のニールセンIQが25日に発表した最新の研究報告によると、2021年の「ダブル11(11月11日のネット通販イベント)」は例年に比べて目立った新たな変化があり、セールの期間、ショッピングチャンネルの傾向、消費品目などの面からもこうした変化がうかがえた。新たな消費層としてZ世代(1995年から2009年までの間に生まれた人)が台頭し、その消費力が徐々に発揮され、これから消費の新たなポテンシャルを備えた層になるとみられる。中国新聞網が伝えた。
同報告によれば、「ダブル11」は今年で13年目になり、セール期間を見ると、多くのショッピングプラットフォームがプレセール期間を延長し、10月にはプレセールを開始すると同時に、セール期間後も「アンコール」を続け、ショッピングイベントがショッピングシーズンに拡大した。
同研究は、「『ダブル11』のECショッピングイベントは今年から理性的な消費を呼びかけ、これまでのようにGMV(流通取引総額)ばかりを追い求めることはしなくなり、各プラットフォームが自分たちで永続的に発展するEC環境を共同建設するという路線に相次いで回帰した。政府の各部・委員会は『ダブル11』期間に政策を打ち出して、理性を保つよう、理性を欠いた衝動買いを控えるよう消費者に呼びかけた。プラットフォームも発展の質、顧客のよりよいショッピング体験、顧客により配慮した経営環境、より健全なビジネス生態圏を一層重視するようになった」と指摘した。
同報告によると、「『ダブル11』の重要な消費層のZ世代が台頭しつつある。この層は人数が多く、相当の消費力を備え、圧倒的多数のブランドが重点的に注目するポテンシャルを備えた層と見なしている」という。
同報告は、「Z世代の最も代表的な層である大学生の多くは、価格が安いことと新製品があることから「ダブル11」セールで買い物をし、そのうち魅力的な価格で消費に至ったという人が86.9%を占めた。商品の選択では、化粧品、スキンケア製品、食品、衣類・服飾品などを重点的に検討し、51%が毎月の小遣い(平均1680元、約3万円)をほぼすべて「ダブル11」で使った」と指摘している。
同報告は、「Z世代は今年の『ダブル11』セールに対してもこの世代らしい態度で臨んだ。スマートフォンを巧みに使いこなすが、この層は複雑な操作や度を過ぎた宣伝に対する忍耐力は低い。彼らにとって、キャンペーンの参加方法が複雑、大量の宣伝・広告が送られてくる、価格の中に誤った方向へ誘導するものがある、などが今年の『ダブル11』で見られた主な問題だった。調査研究でも、この若い層はよりシンプルな販促スタイルを好み、例えば一定額を購入すると割引きになることや買い物クーポン券を配布するなどのわかりやすい方法を好む」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年11月26日