ライトミールはどうやって若者の胃袋をつかんだか
ユーロモニターのデータによると、2022年には中国のライトミール・食事代替品市場の規模は1200億元(約2兆435億円)に達するという。
広大な市場が広がるが競争も激しいライトミール業界は、どうやって若者の胃袋をつかんだのか。
浙江省杭州市で単品メニューから予約制デリバリーへと5年にわたりライトミールを手がけてきた檬悦軽食は、現地の若いホワイトカラーの中に大勢の「忠実なファン」を抱えている。創業者の劉宸さんは取材に、「最初は若いホワイトカラーをターゲットにしていた。お客様は女性が中心なので、うちの栄養士が中国人女性の体質的特徴に合わせて、炭水化物、野菜や食物繊維、肉類のバランスを考え、カロリーを厳しくコントロールしている。新鮮な食材、安全な食品が基本ラインだ。お客様は1回の注文で1週間から20日間分のセットを注文できるけれど、私たちは当日に調理して、正午前にお客様のところへ届ける。今は繁忙期で、1週間に200人から300人分の注文がある。利用者は累計で4-5万人に達した」と話した。
デリバリー中心の檬悦軽食とは異なり、ネットで人気の北京のライトミールブランドの蔬小盒はすでに直営店を11店舗構え、最近また5店舗を開設する契約を結んだという。創業者の張笑松さんは、「スパイスや料理法を独自に開発してから、季節ごとに異なる飲食習慣に合わせて、秋から冬のシーズンには低カロリーセットを開発して打ち出す。これは穀物主体で、野菜と肉も入っていて、満腹感と同時に健康面の付加価値を得られる。サラダ類は春夏シーズンの売り上げの約60%を占めるが、秋冬シーズンは低カロリーセットが60%を占める」と話した。
劉さんは、「去年の感染症対策の期間中に、経済活動が再開された最初の週の注文数は50%近く増加した。その頃交流したお客様から健康をより重視するようになったということを聞いた。チームと一緒にずっと考えてきたのは、この流れの中で競争力がどこにあるかつかまえることだった。商品は絶えずバージョンアップして、目新しさを保たなければならない。そこで開発能力と裏方の厨房の能力を高めてきた。ライトミール産業は実のところ中華料理と鶏の唐揚げには永遠に及ばないが、うちの店は、ライトミールを冷たい野菜ばかりの料理にするのではなく、できるだけ『中華料理化』している」と話した。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年7月22日