お湯やスープに入れるほか、クコの実にはどんな用途があるだろうか。ビール、フルーツゼリー、チョコレート、キャンディ、蜜、手作り飴、口紅、フェイスパック、目を温めるミストなど、クコの実はさまざまな食品、健康食品、さらには化粧品にも加工できる。統計によると、寧夏回族自治区では、クコの実及びその関連商品が10大類・100種類余りにのぼっている。科技日報が伝えた。
寧夏科学技術庁の劉常青副庁長は、「第12次五カ年計画(2011−15年)以降、計59(系統)の新種を育成し、グリーン、高品質で高効率な生産技術体制を構築した。クコの実の700種類の代謝物データバンクを作り、国家クコ工学技術研究センターなどの12の各種イノベーションプラットフォームを建設し、自治区イノベーションチームを2つ作り、各種テック企業を61社育成した」と述べた。
寧夏は現在、世界最大のクコ遺伝資源バンクである国家クコ遺伝資源バンクを構築し、2660点のクコ遺伝資源を保存している。これは世界でクコ遺伝資源の種類が最多の、生体の保存量が最大の遺伝子バンクと重要な戦略的資源備蓄拠点だ。
自治区は年初、9大重点発展産業を確定し、小さなクコの実をその最上位に据えた。寧夏は第14次五カ年計画期間(2021−25年)にクコ栽培面積を4万6667ヘクタールにし、加工転化率を40%に上げ、総合生産額を500億元(1元は約17.0円)以上にする計画だ。
寧夏は2025年をめどに30件以上の科学技術研究開発プロジェクトを実施し、クコの3種以上の新品種を作り、30件以上の科学技術成果を取得する。クコの健康食品を5種類、特殊食品を10種類、院内製剤を2種類開発する。薬品の新たなブレイクスルーを実現し、各種ハイテク企業を10社以上育成する。
開放と協力の新型研究開発機関を構築し、中国のハイレベルイノベーションチームと共に、科学技術研究開発と成果転化を協同展開する。これは良策だ。
寧夏科学技術庁党組書記を務める郭秉晨庁長は、「新たに設立されたクコ研究院により、科学技術は『中国クコの里』ブランドを宣伝するより力強いエンジンになるだろう」と自信を見せていた。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年7月9日