1日に開催された中国共産党創立100周年祝賀大会において、空中展示編隊のヘリ5機が党旗1枚とスローガン4枚を掲げながら天安門広場の上空を通過した。中国共産党の指導のもと、活気に満ちている新時代の中国が中華民族の偉大なる復興を実現する立派な心意気を中国国民と全世界に示した。巨大な党旗は高さ9メートル、幅6メートル。巨大なスローガンは高さ14メートル、幅2.5メートル。時速160−180キロの飛行速度で厳かに整然と並び、壮麗にたなびいた。科技日報が伝えた。
■旗の強度、「神舟」宇宙船の落下傘を上回る
各種材料の比較対照を経て、中国航天科技集団有限公司五院508所の研究・製造チームは最終的に、高速気流に耐えられる、宇宙機の落下傘に使われる高強度ナイロンシルクを旗の材料に選んだ。同材料は高強度で軽く、一部の破損が生じても大きくほつれることはなく、はためく音が小さい。そのナイロンシルクの長繊維の線密度は20デニールまたはそれ以下で、太さは一般的な頭髪の直径の3分の1しかないが、強度は一般的な民間用ナイロンシルクの2倍に上り、有人宇宙船「神舟」の落下傘の材料の強度を17%上回る一方で、重量は15%低下している。
■旗をより平らに広げる仕組み
使用環境を考えると、この軽く薄く柔軟なナイロンシルク自身の剛度だけでは巨大な党旗を広げる需要を満たせない。空で高速気流の衝撃を受ければ、破損・断裂が生じやすいだけでなく、旗の端の部分が大幅に変形し、展示効果が大きく損なわれる恐れがある。
そこで研究・製造チームは模索と検証を繰り返し、落下傘の流体構造物相互作用シミュレーション分析と実際の飛行試験データを結びつけ、旗の端の部分に「ポケット」構造を追加し、旗の構造設計を最適化することで、旗全体の剛度を上げた。
「ポケット」の断面は台形で、旗の端の両側に位置する。台形のサイズは旗のサイズに基づき設計。ヘリが旗を掲げながら高空を飛行すると、「ポケット」に空気が入って膨らみ、旗の空力安定性が増す。この設計により旗の端の部分が力を受けて変形しにくくなり、風力による圧迫を和らげる。美しく平らに旗が広がるようにすることができるだけでなく、旗を破損から守ることもできる。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年7月2日