【国際観察】ウイルス起源解明の政治的利用が暴いた人権「旗手」の偽善性

人民網日本語版 2021年06月10日16:39

このところ、米国は誘導的報道、いわゆる「専門家」チーム作り、「人権の旗印」を高く掲げるといった手段で、新型コロナウイルスの起源解明問題について再び騒ぎ立てている。米国の政治屋は感染拡大の始まった当初から、ウイルスの起源解明問題によって中国を中傷し、中国に賠償を請求するよう国民や同盟国を煽動したうえ、世界保健機関(WHO)に罪をなすりつけ、「中国の肩を持っている」と非難した。トランプ政権は外国に責任を転嫁すると同時に、内紛を起こすことも忘れなかった。(文:憶黎。人民網掲載)

このほど、ニュース論評サイト「VOX」は「米国は依然としてパンデミックにおける最大の過ちから教訓を汲み取る必要がある」との記事で、「米国は余りに政治化し、社会的に分断している。何よりも、個人主義の横行が集団的行動を困難にしている」と省察した。

同じパンデミックの「試験」を前にして、中国政府は終始感染防止・抑制を最優先し、生命至上、人々至上を堅持して、感染拡大を効果的に抑え込んだ。国際社会の新型コロナ対策への支援においても、中国は国際的道義を尽くした。感染拡大の始まった当初、中国は人類運命共同体の理念を堅持し、初動段階から新型コロナウイルスのゲノム配列など鍵を握る情報、治療プラン、感染防止・抑制策を公表した。自国の感染防止・抑制任務が極めて困難な中でも、新中国成立以来最大規模の世界的な人道的行動を起こし、150余りの国々と10の国際機関に新型コロナ対策支援を行い、支援を必要とする34ヶ国に計36の医療専門家チームを派遣した。

だが、しきりに「人権」を口実に中国を非難している国は、自国民の生命権さえ保障できずにいる。米国が人権の表看板を掲げて何はばかることなく横暴を働いている間に、米国民約60万人の貴い命がその新型コロナウイルス対策の不足によって奪われていった。

「最大の人権とは何か?人命が最も重要な人権だ。これほど多くの人命を守ったことが、我々の最大の人権の表れだ」。中国工程院院士である鍾南山氏のこの言葉は、人権の真の意味を物語っている。

米国では、政治屋がウイルスの起源解明問題について中国への非難を続け、国際世論の焦点をずらし、世論を惑わそうと企てている。その一方で、ワクチン供給面では多くが口先だけであり、国際社会は人権の「旗手」が人権を軽視するのを再び目の当たりにしている。

多くの発展途上国がワクチン不足に悩む中、米国は大量のワクチンを買い占めている。米紙ワシントン・ポストによると、米国は成人人口が約2億6000万人なのに、7億5000万人の接種に十分な量のワクチンを買い占めている。米国は大量のワクチンを買い占めているだけでなく、ワクチン原料の輸出を制限し、ワクチン共有の「空手形」を繰り返し出している。

現在までに、米国は隣国のメキシコとカナダに計450万回分のワクチンを提供したにすぎない。国際世論の圧力に押される形で、バイデン米大統領は6月3日、世界保健機関(WHO)主導の「COVAXファシリティ」を通じて他の国々に余剰ワクチン2500万回分を寄贈することを発表した。これに対して、各方面からは提供量を増やすよう求める声が上がっている。実際の需要と比べると、米国の提供量は「雀の涙」ほどだからだ。

一方、中国はワクチン対外援助の歩みを止めていない。中国は自国内に膨大な人口を抱え、ワクチン供給が非常に厳しい中、すでに国際社会に計3億5000万回分以上のワクチンを提供(援助が80数ヶ国、輸出が40数ヶ国)すると同時に、複数の発展途上国と協力して、ワクチンの大量生産を迅速に推し進めている。

今回、米側はウイルスの起源解明をめぐり再び矛先を中国に向け、以前のWHOの調査結果を全面否定し、政治の渦の中で回転し続けている。パンデミックは鏡のようなものだ。国際社会は中国における人権の確かな意味と実践を目にしたと同時に、米国の政治屋が自らの政治的利益のためにみだりに嘘やデマをでっちあげるのをはっきりと目にした。そして人類運命共同体の理念を堅持し、手を携えてパンデミックと闘う中国の大国としての責任感を目にしたと同時に、米国の特定の政治屋の責任転嫁と偽善性もはっきりと目にすることになったのである。(編集NA)

「人民網日本語版」2021年6月10日

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