同程旅行がこのほど発表した「2021年中国女性の旅行消費報告」(以下、報告)では、国内の女性旅行者の旅行消費をめぐる状況がビッグデータにもとづき分析されている。家族旅行のうち71%は、「家族旅行やレジャー消費に関する決定権は妻にある」と答えており、約4億世帯の旅行消費をめぐる最終決定権は女性にある実態が判明した。成都商報が伝えた。
〇女性旅行者の多数を占めるのは「80後」と「90後」
過去1年間の全国における女性旅行者のうち、「80後(1980年代生まれ)」は27.1%を、「90後(1990年代生まれ)」は43.8%をそれぞれ占め、両者を合わせると全体の70.9%にも達し、「00後(2000年以降生まれ)」は12.7%だった。特に注目すべき点は、50歳以上の女性旅行者の割合が著しく低下している点で、これはおそらく、新型コロナウイルス感染拡大状況と深く関係しているとみられる。この1年、新型コロナの影響を受け、中高年層の旅行者の割合は、コロナ前と比べて大幅に低下した。
このほか、女性旅行者のうち、会社勤めの社会人が最も大きな割合を閉め、自由業と定年退職者がこれに続き、学生の割合は9%だった。収入面でみると、女性旅行者の月収レベルは6千元(約10万円)以下が約73%を占め、この月収レベルに属する旅行者全体の割合をやや上回った。
〇「女性」が最も好きな旅行先は?
「報告」によると、女性旅行者が飛行機を利用して旅行する時期は、8月から10月に集中しており、全体の4割を上回り、1月と12月がこれに続いた。旅行のピークシーズンは、夏休みと国慶節(建国記念日、毎年10月1日)の大型連休前後に集中していた。
旅行目的地別にみると、2020年、飛行機を利用した女性旅行者の人気旅行先は、順に、重慶、昆明、上海、広州、成都、深セン、杭州、西安、貴陽、北京だった。
宿泊するホテルのタイプについては、女性旅行者が3つ星・4つ星・5つ星ランクのホテルを選ぶ割合は男性より高く、ビジネスホテルやエコノミー型チェーンホテルを選ぶ割合は男性を下回った。女性は相対的に高級のスターランクホテルを選ぶ傾向が高いとはいえ、女性の旅行中の宿泊費は1人あたり610元(約1万円)に留まり、男性旅行者の1人あたり宿泊費より約22%低かった。この主な原因として、女性旅行者の宿泊数が男性より少ないことや、女性旅行者が男性よりもコスパの高い宿泊施設を選ぶ可能性が高いという点が挙げられる。消費回数を見ると、女性のホテル利用頻度は年間2.8回と、男性旅行者(年間3.8回)より少なかった。
〇「女性」にとって文化旅行消費のホットスポットはどこ?
女性旅行者が好きな文化旅行の消費トップ10は、順に、動物園、博物館、山岳、花見、映画ドラマ撮影所、庭園、子供向けレジャーランド、歴史遺跡、水族館だった。
「1980年代生まれ」と「1990年代生まれ」が女性旅行者の主力軍であり、彼女らが「若いお母さん」になっている割合がやや高いことから、親子に関係するテーマを選ぶ割合が比較的高くなっている。(編集KM)
「人民網日本語版」2021年3月9日