「中国駐在外国人記者協会」(FCCC)が報告書で、中国駐在の外国人記者は中国で報道の「自由度」が低下したと感じているとしたことについて、外交部(外務省)の汪文斌報道官が2日の定例記者会見で質問に答えた。
【記者】「中国駐在外国人記者協会」(FCCC)が報告書で、中国駐在の外国人記者は中国で報道の「自由度」が低下したと感じているとしたことについて、中国側としてコメントは。
【汪報道官】まず、私はその協会のいわゆる「報告書」についてコメントしたい。
我々はこれまでその協会を承認したことはない。この協会は「外国メディア中国駐在記者クラブ」と称しているが、中国に駐在する500人近くの外国メディア記者の声を代表できるわけではない。その「報告書」は少数の西側メディアの記者の偏執な意見に過ぎず、不公正で偏った報道の典型であり、ニュースメディアが堅持すべき公正で客観的な立場とはかけ離れたものだ。
この「報告書」は白を黒と言いくるめ、世論を惑わしている。中国は対外開放という基本国策を実行している。中国は常に各国のメディアと記者が法規に基づき中国で取材・報道活動に携わることを歓迎し、かつ中国での仕事と生活に便宜を図り、助力している。新型コロナウイルス感染症の流行期間、中国は幾重もの困難を克服し、自発的に、国外に滞在する100人余りの外国メディアの記者及びその家族が中国に戻る手助けをした。また、記者が北京市新発地卸売市場のPCR検査所や北京市のワクチン接種所などに取材に入ることに助力し、かつ各方面を調整し、外国メディアによるワクチン開発の進展や武漢ウイルス研究所関係者への取材に助力し、武漢の封鎖解除や世界保健機関(WHO)専門家の訪中に関する外国メディアの取材活動もアレンジした。武漢の封鎖解除期間だけで、我々は外国メディアの記者団による取材を20回余り実施し、外国メディアの記者300人余りが参加した。
中国が厳格な完成防止・抑制措置を講じたからこそ、外国の中国駐在記者は無事に報道を行うことができた。中国人であれ外国人であれ、中国に来る人、中国にいる人は皆防疫規定を遵守する必要があり、WHOの専門家の訪中であっても14日間の隔離という防疫規定を実施する必要がある。この「報告書」は中国側の防疫措置を記者に対する制限措置だとし、記者及び家族が中国に戻るのを助ける中国側の善意の行為に対して悪意ある推測を行っており、これは是非をわきまえない、恣意的な中傷だ。
中国が記者を「追放」したとの主張は全くもって逆ねじを食わせるようなものだ。米側が先に中国メディアに対して不当な抑圧をし続けてきたのであり、中国側はこれを受けてやむを得ず正当な対応措置を講じたのだ。米側は2018年から中国メディアを「外国の代理人」と登録し、「在外公館」扱いしてきた。昨年には理由なく中国の記者20人余りのビザ発給を滞らせ、中国メディアの米国駐在記者60人余りを様々な形で追放し、全ての中国記者のビザ有効期間を3か月以内へと大幅に短縮した。米側の中国メディアへの不当な抑圧に対して、中国側は常に極めて自制的な態度を保ってきた。現時点で我々が講じたのは、ニューヨーク・タイムズ、ウォールストリート・ジャーナル、ワシントン・ポストの昨年末までに記者証の期限を迎えた米国籍記者14人の記者証回収、米メディアに対する財務状況の申告要求といった正当な対応措置だけにとどまっている。
また、新疆が近年、西側メディアを含む海外の大手メディアジャーナリストによる見学を複数回受け入れていることも指摘しておく必要がある。あらかじめ立場を決めたうえで新疆関連のフェイクニュースを繰り返しでっち上げ、かつ規則違反の取材を行う特定の記者が現地の取材対象から歓迎されず、関係当局によって法規に基づき処理されるのは、完全に自業自得だと言えるだろう。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年3月3日