中国人民銀行(中央銀行)が6日、「2020年第2四半期(4-6月)中国金融政策執行報告」を発表した。それによると、中国経済は安定さの中で好転し、長期的に好調さを維持し、高い品質で発展するという基本的側面に変化はないという。経済は第1四半期(1-3月)に新型コロナウイルスの感染による肺炎がもたらした「供給と需要のアンバランス」から第2四半期は「供給の急速な回復、需要の段階的な改善」へと移り変わり、下半期経済成長率は潜在的成長水準を回復することが期待されるという。「経済日報」が伝えた。
興業銀行チーフエコノミストの魯氏は、「この判断は金融政策の選択にとって非常に重要だ。経済成長率が潜在的成長ペースに近づいた時、経済はすでに冷え込みすぎてもいないし熱くなりすぎてもいないということになり、それに応じて、金融政策も緩和する必要も引き締める必要もないということになる。金融当局が下半期経済成長率が潜在的成長ペースを回復したなら、金融政策は反循環的調節の強度を下げ、さらには反循環的調節から撤退し、穏健で適切な調節を強化することになる」との見方を示した。
人民銀行は、「長期的にみれば、中国経済は安定さの中で好転し、長期的に好調さを維持し、高い品質で発展するという基本的側面に変化はない。しかし、世界経済が衰退に陥り、不安定さと不確定さが増大していることもみなければならない。中国の経済運営には一連の構造的な問題、体制的な問題、周期的な問題がまだ存在し、発展がアンバランスであり不十分であるという問題がなおみられる。このことを客観的に認識し、理性的に見据え、経済社会の発展を推進するさまざまな取り組みを着実に行われなければならない」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年8月8日