米国の電気自動車(EV)メーカーのテスラはまたもや株価が過去最高を更新した。
7月1日(現地時間)の米株式市場の終了時に、テスラの株価は1株あたり1119.63ドル(1ドルは約107.5円)で前日比3.69%上昇し、テスラの時価総額は2076億ドルに達して過去最高を更新し、世界の自動車メーカーの首位に立った。
前日の株価は1079.81ドルで引け、同6.98%大きく上昇し、時価総額も初めて2千億ドルを突破した。。
設立してからわずか17年、年間販売量はトヨタの足下にも及ばず、年間の黒字も達成していないテスラが、なぜ時価総額2千億ドルを達成できたのだろうか。
基本的な面をみると、テスラの株価高騰は、同社が3四半期連続で利益を上げたこと、販売量が予想を上回ったことと関連する可能性がある。
テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は今年6月29日のメールの中で、「今年第2四半期(4-6月)にテスラは収支のバランスを達成する見込み」と述べた。投資家とウォール街はテスラは同期に大きな損失を出すと予想していた。
2019年10月24日に発表されたテスラの第3四半期(7-9月)決算によると、株主に帰属する純利益は1億4300万ドルで、赤字から黒字への転換を達成し、自動車事業の粗利益率も再び上昇に転じた。またテスラは当時、上海のギガファクトリーを稼働させようとしているところで、21年に完成予定の欧州のギガファクトリーの立地選定も始まっていた。こうした好材料を受けて、この日のテスラの株価は17.67%大きく上昇して300ドルに達した。
その後もテスラの好材料が次々に聞こえてきた。19年11月、テスラの電動ピックアップトラック「サイバートラック」が発売され、マスクCEOが「すでに20万人が予約金を支払った」と発表すると、株価は336ドルに上昇した。20年1月7日、上海ギガファクトリーで製造したEVが正式に引き渡しされ、この日の市場では株価が1.93%上昇して、451.54ドルで引けた。
テスラの業績が予想を上回ったため、株価が上昇を続け、今年2月4日には取引の中盤で過去最高の968.99ドルをつけた。
ロイター通信は当時、「テスラの19年第4四半期決算が意味するのは、テスラがゼネラルモーターズ(GM)やBMWなどの有名な重量級自動車メーカーとの競争で新たな里程標にたどり着いたことだ」と指摘した。