ネット証券会社の富途証券が各方面の見方を総括して述べたところによると、「テスラの株価が大きく上昇したのは次の原因による。世界の新エネルギー自動車産業の推進が加速している。テスラが寧徳時代新エネルギー科技股フン有限公司(フンはにんべんに分)と協力するのは、産業の発展ペースが大幅に加速し、コストが大幅に引き下がり、需要を喚起して絶えず増加することを示している。そして現在、世界の完全電気自動車の市場シェアは2-3%ほどにとどまる」という。
4月29日、テスラは20年第1四半期(1-3月)決算を発表した。それによると、売上高は59億9千万ドルで、市場の予想額59億ドルを上回り、前年同期の45億4100万ドルから30%以上増加した。米国会計基準(GAAP)では、テスラは同期に純利益1600万ドルを達成し、1株当たりの純利益は1.24ドルで、市場の予想の純損失0.36ドルを大きく上回り、3四半期連続で黒字を達成した。
注目されるのは、テスラの販売量も予想を上回ったことだ。テスラは20年には前年の3分の1増加の50万台以上を引き渡すとしていた。今年第1四半期には8万8400台を引き渡し、ウォール街の予想の8万台を上回った。また同期の生産量は10万3千台に達して、過去最高を記録した。上海ギガファクトリーの運営状況は予想を上回り、「モデル3」の生産能力は1週間で4千台、年間では20万台に達する見込みだ。乗用車市場情報連席会(CPCA)がまとめたデータでは、テスラは5月に中国でモデル3を1万1095台販売し、前期比205%増加を達成したという。
同連席会がテスラの中国販売量データを発表すると、6月10日にはテスラの株価が8.97%も大きく上昇し、時価総額は1901億ドルに達して、テスラは初めてトヨタを抜いて世界で時価総額が最も高い自動車メーカーになった。
6月29日、海外の電気自動車情報サイトのElectreckが伝えたところでは、マスクCEOが社員に送ったメールの中で、「新型肺炎の影響がある中で、テスラは第2四半期も収支のバランスを達成する見込み」と述べた。これが非常に大きな朗報であることは確かだ。ウォール街はこれまでテスラの1株あたりの収益は1.45ドルの損失になると予想していた。
マスクCEOが述べたところが本当であれば、テスラは今年初めて年間で黒字を達成する。この情報を受けて、ここ2日間はテスラの株価が上昇を続け、7月1日には時価総額が2076億ドルに達した。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年7月3日