国家発展改革委員会の寧吉■(吉へんに吉)副主任は国務院新聞弁公室が24日に開いた記者会見で、「最新のバランスシートによると、中国の資産総額はすでに1300兆元(1元は約15.1円)を超えた」と述べた。
【記者】今年は地方政府の特定債務をさらに増やすという。これは新型コロナウイルス感染症の影響への対応のためということだが、中央政府はこれによって地方政府の債務圧力が増大することを懸念しているのか。経済成長と債務圧力との間でどのようにバランスを取るのか。
【寧副主任】債務と経済との関係を正しく処理し、地方政府の債務が経済社会の発展促進で果たす積極的な役割をしっかりと発揮し、地方特定債務によって資金とプロジェクトを連動させる。資金の用途としては、次の3点がある。(1)党中央と国務院の重大な政策決定と重大戦略のプロジェクトに主に用いる。(2)一定の収益が得られる公益性プロジェクトに用いる。(3)資本的支出に用い、経常的支出に用いてはならない。こうした資金は民間資本を牽引し、有効な投資を促進し、内需を拡大し、成長を維持することも必要で、そうすればより多くの有効な資産を生み出すことができる。
市場経済は会計学と統計学の角度からみれば資産と負債の経済であり、企業はいずれもバランスシートを有し、国にもバランスシートがある。中国共産党第18期中央委員会第3回全体会議で出された要求に基づき、国家統計局は全国のバランスシートを作成した。最新のバランスシートをみると、中国の資産総額はすでに1300兆元を超えた。これは何もないところから生まれたのではなく、すべて長年にわたる投資、長年にわたる発展で形成されたものだ。
みなさんが目にするように、中国のインフラは、交通、通信、エネルギー、土木であれ、都市行政であれ、いずれもこれらに対する投入に支えられて有効な資産を形成してきた。中国には世界で最も分類が揃った産業体系があるが、これも何もないところから生まれたのではなく、すべて単純再生産と拡大再生産への投資によってもたらされたものだ。
そのため、一定の合理的な負債による投資を促進し、大量の有効な資産を形成しなければならない。そうすれば、経済発展と国民生活の保障がより着実な物質的・技術的基礎を備えられるようになる。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年5月26日