李克強総理は14日午後、北京で新型コロナウイルスへの対応策を協議するASEANと中日韓(10+3)の首脳による特別会議に出席した。新華社が伝えた。
李総理はその発言のなかで、「現在、新型コロナウイルス肺炎は200以上の国・地域に広がっており、世界の人々の生命の安全と健康が重大な脅威にさらされ、世界経済が深刻な打撃を被っている。先ごろ行われた新型コロナウイルス感染症への対応を協議するG20の臨時首脳会議で、習近平国家主席は、国際社会が揺るぎない自信を持ち、心を一つにして協力し、団結して対応し、全面的に国際協力を強化するよう提言した。ASEANと中日韓は運命共同体意識を強めるべきであり、力を合わせて困難に打ち勝ち、互いに見守り助け合おうというメッセージを発し、東アジア地域が早急にウイルスに打ち勝てるよう努力するべきだ」とした。
また李総理は、「10+3感染症対策協力」について次のような提案を行った。
(1)予防・抑制協力を全力で強化し、公衆衛生レベルを高める。各国の協調協力を密接に行い、感染の蔓延を抑制する。中国側は引き続き無償援助と商業ルートでASEAN諸国にできる限りの支援を行っていくことを望んでいる。10+3緊急医療物資備蓄センターの設立を提案する。世界保健機関(WHO)が指導的役割を発揮し、地域と世界の公衆衛生の安全を共同で守ることを支持する。
(2)経済発展を回復させ、地域経済一体化の推進に努める。関税をさらに減額・免除し、障壁を取り除き、貿易を円滑化し、投資を促進し、相互に市場を開放する。必要な人員移動・物流を維持し、産業チェーンとサプライチェーンを安定させる。年内に期日通り「東アジア地域包括的経済連携(RCEP)」に調印し、より高いレベルでの地域経済一体化の実現を図る。
(3)緊密な政策協調に力を入れ、さまざまなリスクの試練を防ぎ止める。我々は自信をもって金融リスクの試練に対応し、地域内に安定力を提供することができる。チェンマイ・イニシアティブの多国間化メカニズムなどの作用を発揮させ、多国間金融機関が十分な市場流動性を維持できるよう支援する。地域内の食糧供給と市場の安全をしっかりと保障する。(編集AK)
「人民網日本語版」2020年4月15日